レポート
配信元:株探ニュース
投稿: 2025/02/08 04:06
米大手証券のポートフォリオ・マネジャーは米株式市場について、高バリュエーションとリスクの高いマクロ環境が重なり、戦術的な調整リスクを懸念しているという。市場では通常、S&P500が直近高値から10%下落することを調整局面入りと定義している。
S&P500は1月24日に過去最高値を達成したばかりで、新年はすでに約3.5%上昇している。しかし、トランプ関税や、中国におけるAIの新たな競争相手の出現を巡る乱高下に投資家が対処する中、ボラティリティは回復している。そのような中、米国と主要貿易相手国との間の一触即発の関税は、市場の不確実性をさらに高める結果になると述べている。
中国は10日月曜日から、米国からの一部輸入品に最大15%の追加関税を課す報復措置を取る。その一方、トランプ大統領は今週初めにカナダとメキシコへの関税を30日間延期した。「最近発表されたメキシコ、カナダと中国への関税措置は、マクロ的な見通しにさらなる変動と不確実性をもたらしている。最終的な結果がまだ不透明なこともあり、マクロ予測に大きな変更は加えていないが、貿易関税の拡大は世界の成長、インフレ、政策ミックスにさらなる逆風をもたらす」と指摘している。
また、今後3カ月を展望し、当面は債券が株式の緩衝材として機能しなくなった場合に備え、オプション・オーバーレイ、ドル、金などを利用し、株安をヘッジすることにより重点を置くべきだとも付け加えた。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース
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