レポート
配信元:フィスコ
投稿: 2025/03/05 16:38
*07:38JST NYの視点:米国の年3回利下げ観測強まる、アトランタ連銀のQ1GDP予想はマイナス成長、大幅利下げ予想は時期尚早か
米国では早期利下げ観測が急激に強まった。米国の関税策による経済やインフレへの影響を巡る不透明感が広がり、年初から消費者信頼感指数が急速に悪化したことや、厳冬で消費が冴えず、経済の7割を占める消費の鈍化が成長を抑制すると懸念されている。さらに、最新の貿易赤字の拡大で、アトランタ連銀の1-3月期の国内総生産(GDP)見通しはマイナス2.85%に落ち込んだ。これを受け、連邦準備制度理事会(FRB)の年内の利下げ観測も一気に強まり、市場は年3回の利下げを織り込みドル売りに拍車がかかった。市場は5月の利下げを50%織り込んだ。6月に最初の利下げ、9月に2回目、12月に3回目の利下げを織り込んでいる。
トランプ政権が3月4日に発動した関税は、フェンタニルの米国への流入を防ぐ対処を強化することを要請し、メキシコ、カナダ、中国の輸入品に賦課された。4月2日には相互関税が発表される予定。トランプ大統領はすでに、中国や日本に対し通貨安政策を実施すれば関税を賦課する考えを表明した。
関税が短期に終わり、不透明感が払しょくすれば消費信頼感は再び上昇する可能性がある。また、1-3月期のGDP見通しを押し下げた貿易赤字の拡大は、トランプ政権による関税発動前に輸入が急増したため。今後は輸入の減速が予想される。貿易の成長へのマイナス寄与度は改善する見込み。目先、成長見通しが過剰に悲観的となる可能性があるが、各国との交渉がうまくいけば関税が短期に終了し、成長は落ち込まずに済む。過剰に低調な米国の成長を織り込むのは時期尚早と見られる。
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