レポート
配信元:フィスコ
投稿: 2025/03/08 22:24
*14:25JST 米国株式市場見通し:主要3指数は正念場、上昇相場が終了する可能性も
来週の米国株は、トランプ政権の関税方針や外交方針などを横目に見る神経質な展開となりそうだ。12日に2月消費者物価指数(CPI)が発表されるが、18-19日の連邦公開市場委員会(FOMC)開催を控えブラックアウト期間入りしており、FOMC高官による講演等が無くなるため、CPIの結果をFOMC高官がどのように捉えるかが分からない。ただ、CMEグループが提供するFedWatchでは、今回のFOMCは「現状維持」が市場コンセンサスとなっているため、FOMCに対する思惑は高まりにくいだろう。CPIがよほど大きく市場予想を上下に振れない限り、市場に対する影響は限定的と考える。
そもそも最近の市場では、経済指標よりトランプ大統領の言動に関心が向かっている。ウクライナのゼレンスキー大統領とは再度会談を調整していると報じられていることから地政学リスクはやや改善しているが、二転三転する各国への関税政策に対する警戒から積極的な買いは手控えられている。ダウは200日移動平均線(200MA)より上を推移しているが、S&P500は200MAの攻防を迎え、ナスダックは既に200MAを下放れている。ダウ、S&P500は何とか調整局面でとどまっているが、ナスダックは下落局面に入りつつあり、23年3月以降、2年間にわたって一度も下回らなかった52週移動平均線(52週MA)の水準である17992ポイントが大きなポイントとなろう。
ナスダックが下落局面入りとなれば、ダウ、S&P500も同様の展開となる公算が大きい。主要3指数は2-3年ほど続いた上昇局面が終了する可能性が出てきたと考える。投資家の心理状態を示すVIX指数は一時26ポイントまで上昇し、昨年12月の28ポイントに迫っており、投資家の心理状態は悪化している。主要3指数がそろって下落局面入りとなれば、利益確定売りや投げ売りなどが入ることで下落率も大きくなろう。主要3指数は正念場を迎えたと考える。
経済指標では、11日に1月JOLTS求人件数、12日に2月消費者物価指数、週次原油在庫、13日に週次新規失業保険申請件数、2月生産者物価指数、14日に3月ミシガン大学消費者信頼感指数などが予定されている。
主要企業決算は、10日にオラクル、11日にシエナ、グルーポン、12日にアドビ、アメリカン・イーグル、13日にアメティス、ベリトーン、ドキュサイン、イーストマン・コダック、ページャーデューティー、14日にフューチャー・フュエルなどが予定されている。
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