レポート
配信元:株探ニュース
投稿: 2025/04/09 07:12
トランプ大統領が仕掛けた貿易戦争を引き金に金融市場で猛烈な売りが世界的に広がったことで、市場ではFRBが相場下落に歯止めを掛けるべく介入するとの臆測が高まった。いわゆるフェド・プット。しかし、複数のフェド・ウオッチャーはそれは期待できないと述べている。
インフレが依然としてFRBの目標を上回って推移しており、関税発動による値上げも見込まれる中、エコノミストやアナリストは、実体経済への影響が出るまでFRBは追加利下げを待つと予想してる。また、公式統計に影響が表れるには数カ月を要する可能性もある。
米大手証券エコノミストは「リセッション(景気後退)に陥らないなら、FRBがインフレを静観することは難しいだろう」との見方を示した。
FRBは危機的状況において市場と経済を安定させる措置を講じてきた実績があり、深刻な景気後退の可能性を回避すべく緊急利下げを実施したこともある。前回緊急利下げに乗り出したのは、パンデミック初期の2020年3月。
市場の一部では、金融市場の混乱から、FRBが次回5月FOMCよりも、早い段階で緊急利下げに踏み切るとの予想が約40%に達する場面があった。ただ、そうした見方は後退している。
現在のデータは米景気が減速傾向にあるものの、米経済の安定を示唆している。先週発表の3月の米雇用統計では、関税導入前の労働市場が堅調だったことが示され、雇用者数の伸びも予想を上回った。クーグラーFRB理事は前日に「関税の影響は成長よりもインフレに対する方が差し迫っている」との認識を示していた。
FRBはまた、過去に流動性低下による信用市場の混乱を防止するため、一時的な融資制度を活用したケースもあり、20年のほか、金融危機時の08年にもそうした措置を講じていた。しかし、今回の金融市場のこうした痛手でも、FRBが介入し得るような流動性低下まではまだ顕在化していない。
エコノミストは「市場の機能不全から生じる金融安定リスクがない限り、現段階でFRBが介入するとは思えない」と述べた。
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