TOPパンくず区切り記号米国株パンくず区切り記号ニュースパンくず区切り記号

フォードが上昇に転じる 決...

フォードが上昇に転じる 決算は関税の影響で通期ガイダンス取り下げ=米国株個別

レポート

配信元:株探ニュース

投稿: 2025/05/06 22:44

(NY時間09:41)(日本時間22:41)
フォード<F> 10.38(+0.21 +2.06%)

 フォード<F>が前日引け後に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益が予想外の黒字だったほか、売上高もフォード・ブルー、フォード・プロとも予想を上回った。予想以上に好調な決算ではあったものの、時間外で株価は冴えない反応をしていた。しかし、通常取引に入ると、寄り付きは売買が交錯したものの、次第に買いが優勢になる展開。

 同社は、関税の影響で通期のガイダンスを一旦取り下げた。自動車関税が利益を圧迫するとし、通商政策を巡る不透明感を背景に通期のガイダンスを取り下げる動きが広がっている。同社は関税の影響により2025年のEBITが差し引きで約15億ドル減少する見込みであることも明らかにした。

 ハウスCFOは会見で「同社の関税の影響の総額は約25億ドルで、そのうち10億ドルは、部品が国境を越える際に課税を回避するため保税輸送を活用するなどの措置で相殺できる見込みだ」と説明した。なお、通期ガイダンスは第2四半期の決算発表時に最新の見通しを公表する予定。

 同社が予想する15億ドルの損失は、先週自動車メーカーに与えられた支援措置にもかかわらず発生する見込み。トランプ大統領は、自動車関税の対象となる輸入品に対し、鉄鋼やアルミニウムなど他の商品に課される追加関税の支払いを免除した。ホワイトハウスはまた、自動車部品に対する関税を2年間かけて段階的に導入し、企業が生産を米国に移す時間を確保する方針を示していた。

 ハウスCFOは「ホワイトハウスが先週発表した措置は本当に大きな前進だ」と述べた上で、貿易政策の先行きは依然不透明だとも指摘している。同社はまた、メキシコから輸入する車両の米国産部品の割合について、税額控除を受けることができるかどうかを待っているとも述べた。

 ただ、同社の関税リスクは競合他社よりは低い。同社は米国で販売する自動車の80%を国内で生産している。GMは先週、年間利益見通しを大幅に引き下げ、関税リスクが最大50億ドルに上ると述べていた。

 同社はまた、電気自動車(EV)の損失を含む保証費用やその他の費用の増加に苦慮している。同社は今年、EVの損失が55億に達する可能性があると表明。第1四半期には、大型SUV「エクスペディション」と「リンカーン・ナビゲーター」の新型モデル発売に伴うコストも利益を圧迫した。

 アナリストからは、「第1四半期は予想ほど悪くはなかった。ただ、経営陣は過去のイベントに比べて公の対応を適切に 管理し、より詳細な回答を提供した」といった評価や、「同社の最も利益率の高い2つの工場での新製品への切り替えが、前年比での利益減少の一部を説明している」といった声も聞かれる。

(1-3月・第1四半期)
・1株利益(調整後):0.14ドル(予想:-0.04ドル)
・売上高:407億ドル 4.9%減
  ・フォード・ブルー:210億ドル(予想:200.8億ドル)
  ・フォード・モデルe:12.0億ドル(予想:12.2億ドル)
  ・フォード・プロ:152億ドル (予想:146.3億ドル)
・EBIT(調整後):10億ドル (予想:3.08億ドル)
・EBITマージン(調整後):2.5%(予想:1.6%)

(通期見通し)
一旦取り下げ

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

関連銘柄

銘柄名称

株価

前日比

10.44

(08:59)

+0.27

(+2.65%)

この銘柄の最新ニュース

最新人気記事

TOPパンくず区切り記号米国株パンくず区切り記号ニュースパンくず区切り記号

フォードが上昇に転じる 決...