レポート
配信元:フィスコ
投稿: 2025/05/24 11:48
*12:07JST 米国株式市場見通し:トリプル安で投資家心理は悪化、主要3指数は調整へ
来週の米国株は、引き続き関税政策及び財政悪化懸念などが相場の重しとなりそうだ。投資家心理を示すVIX指数は一時5月7日以来の25ポイント台まで上昇。先行き不透明感が色濃いとまではいかないが、先週までの主要3指数反発ムードは一変した。4月以来の「株売り、債券売り、ドル売り」のトリプル安が発生しており、積極的な押し目買いは手控えられよう。
4月に導入した相互関税上乗せ分の一時停止措置は、7月上旬に期限を迎える。今月に入って英国との貿易協定締結に合意したほか、対中国でも互いに課した高関税を引き下げると発表したが、その後、各国の関税交渉に進展は見られない。「EUへ50%の関税を課す」との表明は、貿易交渉が難航していることに対するトランプ大統領の戦略と見られるが、市場は関税交渉に対する緊張再燃をネガティブ視している。
戻りを強めていた主要3指数はそれぞれ上値が重くなっており反発は一服。ユナイテッドヘルス・グループの影響が大きいNYダウは戻りが鈍かった分、相対的に調整も小さいと考えるが、ナスダック、S&P500は仮に25日移動平均線(25MA)までの調整が入った場合、3%ほどの下落が意識されよう。ベッセント財務長官の金融市場の安定に向けた発言等による「ベッセント・プット」に対する市場の期待感はあるが、関税政策を見極めたいとするムードが再度強まったことで、米国株は調整色を強めると考える。
経済指標は、27日に4月耐久財受注(速報値)、第1四半期住宅価格指数、3月住宅価格指数、S&Pケースシラー住宅価格(20都市)、5月コンファレンスボード消費者信頼感指数、28日5月リッチモンド連銀製造業指数、FOMC議事録、29日に週次新規失業保険申請件数、第1四半期実質GDP(改定値)、4月中古住宅販売成約指数、週次原油在庫、30日に4月個人所得、個人支出、PCE価格指数、5月シカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大学消費者信頼感指数(確報)などが予定されている。
主要企業決算は、27日にオートゾーン、オクタ、28日にメーシーズ、セールスフォース、HP、エヌビディア、アバクロンビー&フィッチ、シノプシス、29日にベスト・バイ、フット・ロッカー、コールズ、クーパー、コストコ・ホールセール、デル、アメリカン・イーグル・アウト、30日にキャノピーなどが予定されている。
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