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4月の米PCE、インフレは落ち着きを示すも個人消費は失速が鮮明に

レポート

配信元:株探ニュース

投稿: 2025/05/30 23:35

*PCE価格指数(4月)21:30
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.0%(前月比)
結果 2.1%
予想 2.2% 前回 2.3%(前年比)
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.1%(0.0%から修正)(コア・前月比)
結果 2.5%
予想 2.5% 前回 2.7%(2.6%から修正)(コア・前年比)

*個人所得(4月)21:30
結果 0.8%
予想 0.3% 前回 0.7%(0.5%から修正)(前月比)

*個人支出(4月)21:30
結果 0.2%
予想 0.2% 前回 0.7%(前月比)

 朝方発表になった4月の米PCE価格指数は、コア指数が前年比2.5%と前回からインフレの鈍化傾向を示した。総合指数も2.1%と前回から鈍化。PCE価格指数はFRBがインフレ指標として重要視しているが、いまのところインフレは落ち着いていることを示している。

 一方、個人消費は失速が鮮明になった。4月の米個人消費支出は前月比0.2%と前回の0.7%から大きく減速した。前日発表の1-3月(第1四半期)GDP改定値でも個人消費が約2年ぶりの低い伸びとなっていたが、消費者の間で米経済への不安が広がっていることを示唆する内容ではある。耐久財の支出は減少したが、サービス支出が増加したことで全体の支出はプラスを維持した。

 関税引き上げの影響はまだ物価全体には波及していないが、消費者心理は圧迫している。トランプ大統領の貿易政策が二転三転していることで先行き不透明感が引き続き強く、消費者の支出姿勢も不安定な状態にある。

 エコノミストは、企業が関税引き上げ分を消費者にどの程度転嫁しているかを注目している。食品とエネルギーを除いたコア財価格指数は前月比で0.3%上昇、住宅とエネルギーを除くコアサービス価格指数は前月比で僅かにマイナスとなっていた。注目度の高い同指数の低下は5年ぶり。

 雇用の伸びは昨年から鈍化傾向にあるものの、労働市場は依然として個人消費を支える原動力となっている。実質可処分所得は2カ月連続で前月比0.7%増加。名目の賃金・給与も3カ月連続で前月比約0.5%増。一方、貯蓄率は4.9%に上昇し、約1年ぶりの高水準となった。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

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