レポート
配信元：株探ニュース
投稿: 2025/06/12 21:15
国際原子力機関（ＩＡＥＡ）の理事会は本日、イランが核不拡散条約（ＮＰＴ）に違反していると正式に認定した。約２０年ぶりの決定で、国連安保理への報告も視野に入れられている。
今回の決定は、トランプ大統領が１期目の２０１８年にイラン核合意から米国を離脱させたことに端を発し、ＩＡＥＡとイランとの間で続いてきた一連の対立の集大成とも言える。ＩＡＥＡの発表にイランは、新たなウラン濃縮施設の建設の意向を伝えている。
これに対してイスラエル外務省は声明で、「イランの行動は核不拡散体制を脅かし、地域および国際社会の安全と安定に対する差し迫った脅威だ」と強く非難した。
イラン当局者によると、イスラエルによる攻撃が間もなく起きる可能性を友好国から警告を受け、イラン軍は予定を早めて軍事演習を開始し、敵の動きに集中する構えを見せている。
なお、イランはＮＰＴの加盟国だが、イスラエルは非加盟国で、中東で唯一の核兵器保有国と見なされている。
米政府はきのう、中東地域が危険な場所になる可能性があるとして、同地域から米国人を退避させていると発表した。また、イランが核兵器を保有することは認めないとし、核協議が進展しなければイランを空爆する可能性も警告している。
トランプ大統領は会見の中で、「イランがウラン濃縮を停止することに合意する可能性に対し、以前よりも自信を持てなくなった」と述べた。イランは、２０１８年以降に再び課された米国の制裁の解除を求めている。
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