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イスラエルとイラン、米国の攻撃後も攻防続く 濃縮ウランの所在不明

レポート

配信元:株探ニュース

投稿: 2025/06/23 21:14

 米軍によるのイラン核施設攻撃を受け、世界中のトレーダーや各国政府は緊張状態にある。イランが報復を警告する一方、イスラエルにはイラン攻撃を緩める兆しが全く見られない。ブルームバーグが伝えた。

 「バンカーバスター(地中貫通爆弾、MOP)」を投下してイラン核施設を破壊するというトランプ大統領の決断の結果、中東情勢は未知の領域に入り、すでに関税戦争で深刻な不確実性を抱える世界経済は、地政学的リスクにもさらされることになった。

 イランは23日にもイスラエルに向けてミサイルを発射し、イスラエル軍はイランの軍事施設や空港への攻撃を続けている。イスラエルのネタニヤフ首相は前日の会見で、イランやガザ地区での軍事作戦を継続する方針を表明した。

 米軍による22日の大規模作戦は、フォルドゥ、ナタンズ、イスファハンの核施設を標的とし、125機の航空機、潜水艦発射の巡航ミサイル「トマホーク」による攻撃、さらに実戦で初めて使用された14発のバンカーバスターの投下で展開された。

 22日に開催された国連の緊急安全保障理事会の会合では、イランのイラバニ国連大使が「テヘランの対応の時期、性質、規模については、イラン軍が決定する」と述べた。最高指導者ハメネイ師の傘下にあるイラン革命防衛隊は、中東地域の米軍基地を標的にする可能性を示している。

 イランのアラグチ外相は23日、プーチン大統領とモスクワで会談。プーチン大統領は、この攻撃を「完全に根拠のない、正当化されないものだ」と非難し、「現在の状況からどう抜け出すかを話し合いたい」と述べ、イラン側との協議に意欲を示した。

 とは言え、イランは孤立状態にある。主要な同盟国のロシアと中国は支持を表明するだけで、傍観の立場。ロシア当局者は、イランと1月に締結した戦略的協力条約について、相互防衛義務は含まれていないとしている。イランが何年にも渡り武器や資金を提供してきた武装勢力も、同国を支援する戦いに加わることができないか、消極的だ。

 トランプ大統領は、米軍が攻撃した3つの核施設が「完全に破壊された」と語ったものの、特に地下深くに位置するフォルドウの濃縮施設については、より慎重な見方もある。ヘグセス国防長官やケイン統合参謀本部議長を含む米政府高官らは、被害の全容はまだ明らかになっていないとしている。

 IAEAのグロッシ事務局長も、国連安保理会合で、フォルドゥの施設の状態や、イランが保有する60%濃縮ウラン400キログラム超の所在について現時点で誰も把握していないと述べた。

株探ニュース

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