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宝飾品の売上が突出して好調...

宝飾品の売上が突出して好調 「投資資産」としての認識が強まる

レポート

配信元:株探ニュース

投稿: 2025/07/01 21:41

 米大手銀のアナリストのレポートによると、米高級品全体の支出が低迷する中で、宝飾品の売上が他カテゴリーを上回る好調ぶりを見せていると報告している。

 米高級小売市場は、ホリデーシーズンと選挙後の楽観ムードで好調だった2024年の第4四半期を経て、2025年の回復が期待されていた。しかし、クレジットカード利用データによると、2025年の最初の5カ月間では前年比で高級品支出が減少しているという。

 5月単月では高級品支出は予想よりも底堅く、前年比1.7%減と、4月の6.8%減、3月の8.5%減と比べれば、減少幅は縮小しているとしている。

 エルメスなど主要高級ブランドの合計支出は、前年比0.2%の小幅増加となった。

■宝飾品が他カテゴリーを上回る
 成長が均等に分布しているわけではなく、その中でもジュエリー(宝飾品)分野が突出して好調だったという。2024年9月以降、毎月前年比で宝飾品支出は増加。2025年5月には、前年比10.1%増加した。他カテゴリーは顧客1人当たりの支出増による伸びが主因だが、宝飾品は顧客数自体も増加しているという。

 ジュエリーが「投資資産」としての認識が強まっていることが販売を後押ししていると分析。また、記念日や贈り物など感情的な価値も購入動機になっていると述べている。さらに、金価格の上昇もジュエリー購入の動機を後押ししており、カルティエのブレスレットは、価格が今年に入ってから5%未満の上昇に留まっており、金価格上昇と比べれば「お買い得」と考える人も多いだろうと述べている。

■今後の見通しは不透明
 ただ、今後の見通しは不透明だという。5月の支出回復は消費者マインド改善の一時的反映に過ぎない可能性があるほか、米消費者はドル高で海外旅行やラグジュアリー消費に積極的になる傾向があるが、ドルは年初来で約10%下落している。

 また、トランプ政権の関税の90日猶予措置がまもなく終了することや、イラン・イスラエル情勢による原油価格上昇といったリスクも残っており、高級消費市場の先行きには引き続き警戒が必要だとも結論付けた。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

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