コンステレーション・ブランズが決算受け上昇　ビールの売上が懸念ほど悪くないとの見方＝米国株個別

（NY時間13:52）（日本時間02:52）
コンステレーション・ブランズ<STZ>　173.46（+7.04　+4.23%）

　コンステレーション・ブランズ<STZ>が上昇。前日引け後に３－５月期決算（第１四半期）を発表し、１株利益、売上高とも予想を下回った。通期のガイダンスも公表し、１株利益および売上高の見通しを維持した。

　同社は声明で「第１四半期は、構造的ではないと考えられる社会経済的要因による消費者需要の減速に直面し続けた」と述べた。ワイン・スピリッツ部門の売上高は２８％減少したが、これは主にＳＶＥＤＫＡブランドの売却の影響と、引き続き弱含む需要に合わせた出荷のタイミング調整が要因としている。

　ただ、株価は上昇。第１四半期のビールの売上が懸念されていたほど悪くなかったとの見方や、据え置かれた業績見通しが投資家の予想よりも良かったことが背景にあるようだ。

　アナリストは今回の決算について「全体的にはまちまち」としつつも、同社は最終市場の需要低下やマクロ経済の悪化という逆風に耐え続けていると指摘している。

（３－５月・第１四半期）
・１株利益（調整後）：3.22ドル（予想：3.32ドル）
・売上高（調整後）：25.2億ドル　0.6％増（予想：25.5億ドル）
　　ビール：22.3億ドル（予想：22.5億ドル）
　　ワイン・スピリッツ：2.81億ドル（予想：2.91億ドル）
・営業利益（調整後）：8.10億ドル（予想：8.38億ドル）
・ビール出荷量：3.3％減（予想：2.74％減）
・ビール販売量：2.6％減（予想：2.47％減）
・ワイン・スピリッツ販売量：8.1％減（予想：6.4％減）
・ワイン・スピリッツ出荷量：30.4％減（予想：18.8％減）

（通期見通し）
・１株利益（調整後）：12.60～12.90ドルを維持（予想：12.68ドル）
・売上高：2％減～1％増を維持
　　ビール：0～3％増を維持
　　ワイン・スピリッツ：17～20％減を維持
・FCF：15～16億ドルを維持（予想：15.5億ドル）
・設備投資：12億ドルを維持（予想：12億ドル）

【企業概要】
　ニューヨークに本社を置く、約40施設を有し、ブランドポートフォリオには「ロバート・モンダヴィ」や「フランシスカン・エステート」など100以上があり、ビール、ワイン及び蒸留酒の生産・販売に注力するアルコール飲料会社。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース