レポート
配信元：株探ニュース
投稿: 2025/07/03 22:21
この日発表になった６月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数（ＮＦＰ）は１４．７万人増と、４カ月連続で予想を上回った。失業率も４．１％に低下し、景気が減速しつつある中でも米労働市場は健全な状態にあることを示した。州・地方政府の教育分野での雇用増加が主な押し上げ要因となった。
民間部門の雇用者数は７万４０００人増と、昨年１０月以来の小幅な伸びに留まった。増加は主に医療分野に集中。一方、レジャー・接客業は伸びが鈍化し、６月は２万人増に留まった。一方、製造業、卸売業、ビジネスサービス分野では雇用が減少。トランプ大統領による不安定な通商政策や、目玉となる税制法案の議会承認を待つ中、企業は採用を抑制してはいるものの、大規模な人員削減までは踏み切っていない状況。
平均時給は前月比０．２％増、前年比では３．７％増となった。いずれも市場予想を下回る伸びとなった。
パウエルＦＲＢ議長はこれまで、インフレへの関税の影響が明確になるまで利下げを急がない方針を示しているが、労働市場が大きく弱まった場合には、利下げのタイミングが早まる可能性があると議会で証言していた。本日の米雇用統計は早期利下げ期待を後退させる内容となっており、短期金融市場でも前日は２５％程度あった７月利下げの確率がほぼゼロとなっている。
株探ニュース
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