TOPパンくず区切り記号米国株パンくず区切り記号ニュースパンくず区切り記号

メルク、決算受け下落 「ガ...

メルク、決算受け下落 「ガーダシル」の中国での需要急減で打撃=米国株個別

レポート

配信元:株探ニュース

投稿: 2025/07/29 23:12

(NY時間10:11)(日本時間23:11)
メルク<MRK> 79.74(-4.33 -5.15%)

 メルク<MRK>が下落。取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想範囲内となった。ガイダンスも公表し、見通しのレンジを縮小した。

 主力のキイトルーダは堅調に推移したものの、第2の主力製品であるHPVワクチン「ガーダシル」が中国での需要急減により打撃を受け、同国向けの出荷を停止したことが嫌気されている。

 同社はがん治療薬「キイトルーダ」の特許切れによる競合激化に備え、年間30億ドルのコスト削減を発表。対象は管理部門・営業・研究職の人員削減、および保有不動産の圧縮で、2027年末までに再編を完了予定。削減分は新薬の開発・投入に再投資するとしている。

 キイトルーダは世界で最も売れている医薬品で、同社売上の約半分を占める主力製品。第2四半期のキイトルーダの売上は前年比9%増で予想を上回った。

 同社はアイルランドで製造するキイトルーダについて、2025年に関税がかかる場合に備えて在庫を確保済み。さらに今後4年間で米国内製造に90億ドル超を投資予定とし、薬の国産化を強化する方針。2025年には関税負担が2億ドルに達すると想定している。

 第2の主力製品であるHPVワクチン「ガーダシル」も、中国での需要急減により打撃を受け、同国向けの出荷を停止した。その結果、2030年に年110億ドルの販売という目標を撤回。第2四半期のガーダシルの売上は55%減(中国除けば3%減)と急減した。

 同社は今後、キイトルーダのサブカット(皮下注射)版を年内に承認取得予定。従来の点滴投与に比べ利便性が高く、30-40%の市場シェアを置き換える見通しで、売上の下支えを狙う。

(4-6月・第2四半期)
・1株利益(調整後):2.13ドル(予想:2.13ドル)
・売上高:158.1億ドル(予想:157.7億ドル)
  キイトルーダ:79.6億ドル(予想:78.8億ドル)
  リンパルザ:3.70億ドル(予想:3.31億ドル)
  ガーダシル:11.3億ドル(予想:12.2億ドル)
  プロクアッド/MMR-II/バリバックス:6.09億ドル(1.3%減)(予想:6.43億ドル)
  レンビマ:2.65億ドル(予想:2.53億ドル)
  動物用医薬品:16億ドル(予想:15.7億ドル)
  ブリディオン:4.61億ドル(予想:4.56億ドル)

(通期見通し)
・1株利益(調整後):8.87~8.97ドル(従来:8.82~8.97ドル)
・売上高:643~653億ドル(従来:641~656億ドル)(予想:649.3億ドル)
・粗利益率(調整後):約82%を維持

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

関連銘柄

銘柄名称

株価

前日比

MRK

メルク

 

79.29

(08:59)

+1.17

(+1.50%)

この銘柄の最新ニュース

最新人気記事

レポート
今日 13:51
レポート
今日 06:11
TOPパンくず区切り記号米国株パンくず区切り記号ニュースパンくず区切り記号

メルク、決算受け下落 「ガ...