ロブロックスが決算受け大幅高　ブッキングが予想上回る　「グロウ・ア・ガーデン」のヒットが寄与＝米国株個別

（NY時間12:12）（日本時間01:12）
ロブロックス<RBLX>　141.00（+16.06　+12.85%）

　オンラインゲーム開発のロブロックス<RBLX>が大幅高。取引開始前に４－６月期決算（第２四半期）を発表し、ブッキングが予想を上回ったほか、１株損益の赤字も予想ほどは膨らまなかった。１日アクティブユーザー数も予想を上回っている。ガイダンスも公表し、通期のブッキングの見通しを上方修正した。

　同社の長期目標は年率２０％以上の売上成長だが、２０２０年、２０２１年のパンデミック特需を除けば、２０２２年以外は目標を達成してきた。しかし、今四半期は「グロウ・ア・ガーデン」のヒット作のおかげで長期目標を大きく上回る成長を遂げている。

　同社はゲームプラットフォーム、ＳＮＳ、そしてゲーム制作の場でもある。ＹｏｕＴｕｂｅのゲーム版ともいえる構造で、同社のプラットホーム上に存在する何百万ものゲームはすべてユーザーが制作している。多くのゲームは注目されないが、その中から人気作がトップに浮上する仕組み。

　その代表例が上記の「グロウ・ア・ガーデン」で、著名な開発者ＢＭＷＬｕｘが手がけた農業シミュレーションゲーム。３月末のリリースからすでに訪問回数は２１０億回**に達し、６月には同時接続数が２２００万人という過去最高記録を打ち立てた。これほどのプレイヤー数に対応できたのは、同社が２０２２年と２０２３年に大規模なインフラ投資*を行った成果でもある。

　ユーザーが同作に飽きたとしても、他に何百万ものゲームが存在する。この構造こそが、同社の成長を支えるエンジンとなっている。

（４－６月・第２四半期）
・１株損益：0.41ドルの赤字（予想：0.40ドルの赤字）
・売上高：10.8億ドル（予想：11.1億ドル）
・ブッキング：14.4億ドル（予想：12.6億ドル）
・１日アクティブユーザー数：1億1180万人（予想：1億1095万人）
・利用時間：274億時間（予想：231.4億時間）
・１日アクティブユーザー当たり平均ブッキング額：12.86ドル（予想：12.09ドル）
・FCF：1.77億ドル（予想：1.54億ドル）

（７－９月・第３四半期見通し）
・ブッキング：15.9～16.4億ドル（予想：13.4億ドル）
・売上高：11.1～11.6億ドル（予想：11.5億ドル）
・純損失：3.66億～3.96億ドル（予想：2.61億ドルの赤字）

（通期見通し）
・ブッキング：58.7～59.7億ドル（従来：52.9～53.6億ドル）（予想：54.2億ドル）
・売上高：43.9～44.9億ドル（従来：42.9～43.7億ドル）（予想：45.4億ドル）

【企業概要】
　3D仮想空間であるメタバース上で、開発者やクリエイターコミュニティからの生成コンテンツによって運営されている。ユーザーはモバイルやデスクトップなどからアクセスでき、アバターをパーソナライズし、自分を表現、さまざまな世界を探索、他のユーザーとの交流体験などができる。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース