レポート
配信元:MINKABU PRESS
投稿: 2022/01/20 00:26
ファイザー<PFE>と独ビオンテック<BNTX>が開発したようなメッセンジャーRNA(mRNA)型ワクチンのブースター接初接種を受けても、オミクロン株の感染を防げなかったことが南アフリカ共和国での研究で明らかになった。ブルームバーグが伝えた。
医学誌ランセットに18日掲載された研究によれば、ケープタウンを訪れたドイツ人7人はブースター接種を受けていたにもかかわらず昨年11月遅くから12月初めにかけて感染。ブレークスルー感染の事例となった。この研究はケープタウン大学とステレンボッシュ大学が認定している。
今回の研究結果は、オミクロン株に新型コロナワクチンで産生された抗体をすり抜ける能力があることを示す新たな証拠といえる。
研究対象となったドイツ人は年齢が25-39歳で、5人が女性、2人は男性だった。肥満の人はいなかった。ワクチンに関しては、7人のうち5人がファイザー・ビオンテック製を3回、1人はファイザー製を2回接種した後にモデルナ製を1回接種。もう1人は最初にアストラゼネカ製ワクチンを1回打ち、その後にファイザー製を2回接種した。感染歴があると報告した人はいなかった。
7人全員が11月30日から12月2日にかけて呼吸器症状があらわれたと報告。全体として症状は軽度ないし中等度だった。研究者は「症状が軽度ないし中等度だったことは、ワクチン完全接種とブースターがなおもオミクロンによる重症をかなり防ぐことを示唆する」とし、最終的にオミクロンによる有症状の感染を止めるにはより良いワクチンが必要になるだろうと続けた。
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