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7月の米求人件数、10カ月ぶりの低水準に減少 労働需要の冷え込みを示す

レポート

配信元:株探ニュース

投稿: 2025/09/04 00:05

*米求人件数(7月)23:00
結果 718.1万人
予想 738.2万人 前回 735.7万人(742.7万人から修正)

 日本時間23時に公表された7月分の米求人件数は718万人と、下方修正された前回分の735万人から減少した。一部では増加するのではとの見方も出ていただけに、ネガティブ・サプライズが大きかったようだ。10カ月ぶりの低水準となり、政策の不透明感が高まる中で、労働需要が徐々に冷え込んでいることを示すほかのデータと歩調を合わせる形となった。

 求人数の減少は医療、小売業、娯楽、宿泊業が主因。特に、今年の雇用拡大を牽引してきた医療分野での求人が2021年以来の低水準に落ち込んだ。企業が採用に一段と慎重かつ選別的になっていることを示唆している。背景には、トランプ大統領の関税政策が経済に及ぼす影響を見極めようとする姿勢が挙げられる。求人に加え、採用ペースも鈍化しており、失業者が再就職先を見つけるまでに時間がかかっていることが示された。

 FRBは労働市場の弱さを示す兆候を注視している。パウエル議長は先月のジャクソンホールでの講演で「雇用に対する下振れリスクが高まっている」と述べていた。市場は今月のFOMCで0.25%の利下げを行うと見込んでいる。

 報告によると解雇数は9月以来の高水準に小幅上昇し、建設業での解雇が増加した。一方、採用も僅かに増加している。

 エコノミストは「求人の減少は医療・福祉と州・地方政府に集中している。これら循環性の乏しい分野は雇用拡大を最も押し上げてきた部分であり、ここが失速すると、雇用全体をプラス成長に保つ支えが乏しくなる」と指摘した。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

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