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米株、FOMCと9月下旬の季節要因で調整リスク警戒 その半面強気な見方も

レポート

配信元:株探ニュース

投稿: 2025/09/17 01:25

 今週のFRBの利下げ決定は、米株式市場にとって例年最も弱い時期とも重なっており、記録的な上昇相場が年末に向け続くかどうかの試金石とも言える。

 投資家は現在、S&P500が年内26回目の最高値圏にある中、明日の利下げ決定を完全に織り込んでおり、10、12月の追加利下げも完全に織り込んでいる。

 そのような中、米大手銀のアナリストは「9月最終の10営業日(今週水曜から開始)は1928年以降平均でS&P500が1.1%下落してきた。特に新政権の1年目では平均1.58%とさらに悪化している」と指摘している。

 また、一部からは「今回の利下げが景気減速のシグナルと受け止められ、株価には必ずしもプラスに働かない可能性がある」との見方も出ている。実際、昨年9月の初回利下げ後にS&P500は下落し、その後の11、12月の追加利下げ後も値を下げていた。

 さらに「S&P500が最高値から1%以内にある時の利下げは、逆に調整を招く傾向がある」との見方も出ている。1996年以降の35回の利下げのうち、今回のような条件下で行われたのは6回だけだが、その場合、その後の平均的な下落率は15.3%に達しているという。

 一方、強気な見方も根強い。「9月の弱い傾向があるのは事実だが、株式へのエクスポージャーを増やしたい投資家も多く、押し目買いの好機となる。来年に向けて強気相場は勢いを増すと見ている」との声も出ている。

 企業業績は相場上昇の基盤だが、今年上半期は2桁成長となり、通年でも約10%の成長が見込まれ、来年には13.7%成長も予想されている状況。

 また、「米株式市場は生成AIや業績改善、さらに利下げ期待に依存し過ぎている面があるが、それは逆に失望余地が極めて小さいとも言える」との指摘も出ていた。

 労働市場は成長鈍化が鮮明だが、株式市場は企業業績と金利を基に評価される。雇用の弱さが必ずしも株価の弱さを意味するわけではなく、今回の上昇トレンドは当面継続の可能性はあるとの声も出ているようだ。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美


株探ニュース

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