レポート
配信元：株探ニュース
投稿: 2025/09/26 22:20
インド政府当局者はトランプ政権に対し、ロシア産原油の輸入を大幅に減らす条件として、制裁対象とされているイランとベネズエラからの原油購入を米国が許可することが必要だと伝えた。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。今週訪米したインド代表団は米当局者との会合で、この要請を改めて行ったという。
ロシア、イラン、ベネズエラという３つの主要産油国からの供給が同時に断たれれば、世界的な価格急騰を招く可能性があるとインド側は訴えたという。
インド代表団は、ロシアとの石油取引を理由に懲罰的な関税が課されたことを受けて訪米。この関税にもかかわらず、インドはロシアからの原油輸入を減らしたものの継続している。
インドのゴヤル商工相は今週ニューヨークで、米国産の石油・ガスの購入を増やしたい意向を表明し、「われわれエネルギー安全保障目標には、米国の関与が非常に大きな要素を占めるようになるだろう」と述べた。
ロシア産原油はウクライナへの侵攻後、多くの国が敬遠するようになったため、割引価格で取引されている。石油需要の９割を輸入に依存するインドにとって、安いロシア産原油はコスト抑制に役立ってきた。イラン産やベネズエラ産も取引されるとなれば、同様の割り引きが見込まれる。
インドはイラン産原油の購入を２０１９年に停止した。インド最大の民間製油会社であるリライアンス・インダストリーズは、米国の制裁強化を受けてベネズエラ産の購入も今年停止した。インドが中東産の購入を増やす方向にかじを切ることも可能だが、価格はより高いため、輸入コストは膨らむ。
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