アマゾン、決算受け大幅高　ＡＷＳ好調でＡＩ戦略に対する信任投票との指摘＝米国株個別

（NY時間09:43）（日本時間22:43）
アマゾン<AMZN>　249.38（+26.52　+11.90%）

　アマゾン<AMZN>が大幅高。前日引け後に７－９月期決算（第３四半期）を発表し、１株利益、売上高とも予想を上回った。クラウドサービスのアマゾン・ウェブ・サービシズ（ＡＷＳ）の売上高が予想を上回り、今後の設備投資拡大への道を開いた。通期売上高見通しも予想を上回っている。

　同社は声明で「ＡＩおよび基幹インフラ分野で強い需要が継続した」と述べている。ＡＷＳは２２年以来の成長ペースに回復し、２０％増加。一方、データセンターについては、過去１２カ月で発電能力を３．８ギガワット（ＧＷ）追加したとしている。

　今回の決算は同社のＡＩ戦略に対する強い信任投票と受け止められている。ハイパースケーラー各社は、ＡＩ成長の可能性を背景に積極投資を続けており、短期的な採算懸念よりも中長期の成長見通しが評価される構図が続いている。

　アナリストは「ＡＷＳの売上成長が２０％増に加速したが、長らく待たれていたＡＩ関連の寄与が、ついに業績に有意な形で与え始めた可能性がある」と分析。「今後もこの成長指標であるＡＷＳの成長はさらに拡大する見通しだ」と述べている。

　別のアナリストは「旺盛な需要と１０月時点での強固な受注残を踏まえ、ＡＷＳの売上成長は第４四半期および２６年にかけてさらに加速すると予想している。小売事業も好調で、北米売上が前年比１１％増加した。さらに、日用品カテゴリーの伸びが全体小売の２倍」とコア需要の強さを指摘した。

（７－９月・第３四半期）
・１株利益：1.95ドル（予想：1.58ドル）
・売上高：1801.7億ドル　13％増（予想：1778.2億ドル）
　　オンラインストア：674.1億ドル　10％増（予想：669.3億ドル）
　　実店舗：55.8億ドル　7％増（予想：55.6億ドル）
　　サードパーティセラーサービス：424.9億ドル　12％増（予想：420.5億ドル）
　　サブスク：125.7億ドル　11％増（予想：124.9億ドル）
　　AWS：330.1億ドル　20％増（予想：323.9億ドル）
　　　北米：1062.7億ドル　11％増（予想：1049.6億ドル）
　　　海外：409.0億ドル　14％増（予想：407.7億ドル）
・営業利益：174.2億ドル（予想：197.2億ドル）

（１０－１２月・第４四半期見通し）
・売上高：2060～2130億ドル（予想：2084.5億ドル）
・営業利益：210～260億ドル（予想：237.8億ドル）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美


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