レポート
配信元:株探ニュース
投稿: 2025/11/13 22:17
ホワイトハウスのレビット報道官が前日に、10月分の米雇用統計と消費者物価指数(CPI)は発表されない可能性が高いと述べていた。ただエコノミストからは、12月初旬から中旬には発表できる可能性もあるとの見方も出ている。ただ、米労働統計局(BLS)が本日業務を再開しても、インフレを測定するには時間を要するため、12月9-10日のFOMCには間に合わない可能性が高いとも指摘。
なお、10月の物価上昇は限定的だったと見ているようだ。調査では10月の物価上昇率は前月比0.2%、前年比3.0%の上昇が予想されているという。ただ、9月から若干の鈍化が見込まれるものの、FRBの2%目標を依然として上回る水準。一方、コア指数は9月と同じ前年比3.0%、前月比0.3%の上昇が見込まれている。
政府データが停止している間、エコノミストは代替インフレデータを注視。オンライン価格の追跡データでは、10月の物価上昇率は前月比0.2%と上昇トレンドが一服。家具・家電・家庭用品価格が関税上昇の影響で上昇した一方、輸送費の低下が相殺要因となっているという。
アドビ<ADBE>が公表している物価指数では、10月の価格上昇率は0.04%と、12年の統計史上で2番目に低い上昇率となった。ただ、エコノミストは「これは一時的なノイズなのか、関税転嫁の鈍化を示唆しているのかを判断するには時期尚早」と述べている。
一方、米大手証券のエコノミストによると、「今回の長期閉鎖によりBLSが10月分のデータを全く収集できなかった期間が発生している。CPIの多くは現地調査員によって収集されるが、それが行われなかったため、通常の50%程度しかデータが得られない可能性がある」と述べている。2013年の16日間の閉鎖時は75%程度の取得に留まっていた。
さらに、「CPIの一部データは2カ月ごとに収集されるため、10月データ欠損の影響は11、12月分のデータの品質低下にも波及する恐れがある」とも指摘。BLSがデータ収集を再開しても、完全復旧には数週間を要する見通しで、通常の品質に戻るのは2月に公表される1月分からになるという。
結果として、インフレ動向の不確実性が一段と高まり、FRBの政策判断はこれまで以上に難しい局面を迎えることになると指摘している。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース
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