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ターゲットが決算 需要低迷の中、事業再建に時間がかかることを示唆=米国株個別

レポート

配信元:株探ニュース

投稿: 2025/11/19 23:38

(NY時間09:37)(日本時間23:37)
ターゲット<TGT> 88.75(+0.22 +0.25%)

 ディスカウントストア2位のターゲット<TGT>が取引開始前に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、既存店売上高が予想以上に減少。店舗、デジタルとも予想を下回っている。売上高も予想を下回った一方、1株利益は予想を上回った。ガイダンスも公表し、第4四半期の売上高見通しを維持したほか、通期の1株利益のレンジ上限を下方修正した。

 主要カテゴリーの需要低迷に直面する中で、事業再建にはより時間がかかることを示唆した。来年2月にCEOに就任予定のフィデルケCOOは声明で「成長回復に向けた取り組みを徹底しており、現状に満足していない」と述べた。

 来年の設備投資を50億ドルへ25%引き上げ、店舗改装や新規出店、品揃えやサービス改善に充てる計画で、サービスの品質や品切れ防止にも力を入れる。ゴメスCCO(最高商務責任者)は、「まだ課題はあるが、方向性は良い。消費者は依然選別的で価値重視だ」と指摘した。

 同社は必需品の値下げを実施し、1ドルの装飾品や10ドルのブランケットなど、低価格の季節商品も拡充。ホリデーシーズンでは消費者が節約のために優先順位を付け、「ツリーを飾るものよりも、ツリーの下に置くもの」を重視すると見ている。

 同社は先月、10年ぶりの大規模再編として1800人の人員削減を実施。過去3年の需要低迷が財務に影響。インフレにより消費者は衣料品やホーム用品など同社の主要商材への支出を減らし、同社の「タルジェイ(同社のニックネーム)」的なトレンド性も弱まっている。その結果、アソート(詰め合わせ)拡充や低価格戦略、迅速配送で優位に立つウォルマート<WMT>などへ市場シェアを奪われている。

 ただし進展もあり、家具や家電などのカテゴリを刷新する「ファン101」施策が効果を出し始め、玩具はほぼ10%増、ビデオゲームやスポーツ用品、音楽は2桁成長を記録した。飲料やウェルネス商品の需要で食品も伸びたが、アパレルは依然マイナスで、デニムのみが成長した。生活必需品指向の強まりが続く中、同社はスタイル・価格競争力・楽しい買い物体験という原点回帰に挑んでいる。

 株価は下落して始まったものの、すぐに上げに転じている。

(8-10月・第3四半期)
・既存店売上高:2.7%減(予想:2.1%減)
  店舗:3.8%減(予想:3.3%減)
  デジタル:2.4%増(予想:3.4%増)
・1株利益(調整後):1.78ドル(予想:1.73ドル)
・売上高:252.7億ドル(予想:253.3億ドル)
・粗利益率:28.2%
・営業利益:9.48億ドル(予想:11.2億ドル)
・EBITDA:17.5億ドル(予想:18.9億ドル)
・顧客取引件数:2.2%減
・平均取引額:0.5%減(予想:0.8%減)
・デジタル売上高比率:19.3%
・総店舗数:1995店(予想:1988店)

(11-1月・第4四半期)
・売上高:1桁台前半の減少を維持

(通期見通し)
・1株利益(調整後):7.00~8.00ドル(従来:7.00~9.00ドル)(予想:7.29ドル)

【企業概要】
 生鮮食品、ドライ・グロッサリー、乳製品、冷凍品などの一般的な商品を販売し、自社クレジットカードも発行する米国の総合ディスカウントストア。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

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