レポート
配信元:MINKABU PRESS
投稿: 2025/12/03 14:20
アジア株 中国不動産市場に不信感、当局がSNS投稿4万件削除 豪州は利上げとGDPの板挟み
東京時間14:02現在
香港ハンセン指数 25833.68(-261.37 -1.00%)
中国上海総合指数 3894.22(-3.49 -0.09%)
台湾加権指数 27763.22(+198.95 +0.72%)
韓国総合株価指数 4042.58(+47.65 +1.19%)
豪ASX200指数 8585.30(+5.60 +0.07%)
インドSENSEX30種 84835.50(-302.77 -0.36%)
アジア株はまちまち。
韓国株は大幅続伸し約2週間ぶり高値。米韓貿易交渉の妥結を受け投資家心理が改善、自動車やハイテクなど幅広い銘柄が上昇している。日中対立激化により中国人の旅行先が日本から韓国に代わるとの見方から旅行や観光、百貨店、小売なども軒並み上昇している。台湾政府は日中対立は1年続く可能性を警告している。
香港株は反落、上海株は小幅続落。中国不動産市場への不信感が強まっている。
中国民間大手2社が政府からの要請を受け11月の住宅統計の公表を停止した、これは不動産市場が急激に悪化した可能性を示唆するものだ。また、上海当局が悲観的な見通しを示すSNSの投稿を監視しており、過去3週間に4万件以上の投稿を削除、7万件以上のアカウントを削除、1200以上のライブ配信を削除したという。
これにより、不動産市場低迷の長期化を不安視する声があがっている。当局はSNS投稿を削除した理由について、不動産市場へのパニック誘発や偽の販売情報の掲載、住宅政策の歪んだ解釈を懸念していると説明した。
製造業PMIと非製造業PMIが好不況の分かれ目である50を割り込んだことも投資家心理を悪化させている。きょう発表されたRatingDog非製造業PMIは5カ月ぶり低水準となった。それでも今年の経済成長「5%前後」達成が見込まれるため、当局が近く支援策を打ち出す可能性は低い。
豪州株はもみ合い、GDPと利上げ観測の板挟み。堅調な経済成長は素直に好感されているものの、中銀のタカ派姿勢を受け来年の利上げ懸念から投資家心理は悪化している。
豪州第3四半期GDPは前年比+2.1%と23年第3四半期以来の高水準となったものの小幅な伸びにとどまった。市場予想も下回ったことで利上げ観測が後退している。利上げを織り込むのは時期尚早だったか。ただ一方で、豪中銀総裁がタカ派発言をしていることから中銀の次の行動は利上げの可能性が高い。
ブロック豪中銀総裁は、インフレ圧力が高まる兆候が見られれば行動する用意があると述べ、政策方向転換の可能性を示唆した。インフレは低下する見通しだがインフレ圧力が高まる可能性にも警戒している、物価上昇の継続は金融政策の方向性に影響を与える可能性があると語った。
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