レポート
配信元:MINKABU PRESS
投稿: 2023/04/27 23:04
メルク<MRK>が取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。主力抗がん剤のキイトルーダが予想を上回ったほか、新型ウイルス薬のラゲブリオ(モルヌピラビル)の売上高は88%急減したものの、予想は上回った。ゲブリオは米国と英国からの注文が今年は再現されず、日本とオーストラリアでも売上高が減少した。また、HPVワクチンのガーダシルは2桁の増収となった。通期ガイダンスも公表し、1株利益、売上高とも上方修正している。
同社はメルクはキイトルーダがこの10年で特許保護を失う前に、巨大な収益の穴を埋めようとしている。また、自己免疫薬のパイプライン強化のため、今月初めにプロメテウス・バイオサイエンス社を108億ドルで買収することを発表した。
投資家は肺動脈性肺高血圧治療薬「ソタテルセプト」など、キイトルーダの特許の崖に対抗するパイプラインの機会を注視している。この薬剤の良好な臨床試験データと、キイトルーダの自己投与バージョンに対する楽観的な見方が、同社株を押し上げている。
ただ、株価は上昇して始まったものの、買い一巡後は戻り売りが優勢となっており、下げに転じている。
(1-3月・第1四半期)
・1株利益(調整後):1.40ドル(予想:1.33ドル)
・売上高:144.9億ドル(予想:137.6億ドル)
ラゲブリオ(モルヌピラビル):3.92億ドル(予想:3.53億ドル)
キイトルーダ:58.0億ドル(予想:55.8億ドル)
ガーダシル:19.7億ドル(予想:17.9億ドル)
ポロクアッド/MMR-II/バリバックス:5.28億ドル(予想:5.14億ドル)
シンポニー:1.80億ドル(予想:1.61億ドル)
・粗利益率(調整後):76.9%(予想:76.8%)
・研究開発費:43.0億ドル(予想:38.2億ドル)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):6.88~7.00ドル(従来:6.80~6.95ドル)(予想:6.93ドル)
・売上高:577~589億ドル(従来:572~587億ドル)(予想:582.4億ドル)
ラゲブリオ(モルヌピラビル):約10億ドル(予想:10億ドル)
・粗利益率(調整後):約77%(予想:77%)
(NY時間09:54)
メルク<MRK> 112.27(-1.16 -1.03%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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