レポート
配信元:MINKABU PRESS
投稿: 2023/08/12 07:32
短期金融市場では、FRBが次回9月FOMCは据え置きを確実視しているものの、年内の追加利上げの可能性は温存している。その一方で、市場は来年の利下げ開始も示唆している状況。しかし、著名なエコノミストからは、金利を恒久的に安定させたいのであれば、インフレとある種の正の相関を持つべきで、そのためには、インフレが沈静化しても、金利を予想よりも長く5%前後に維持する必要があるとの指摘が出ている。
コアインフレは米国のみならず、ユーロ圏と英国でも一貫して目標を大きく上回っており、各中銀はインフレを2%目標に近づけるために必要な期間、高金利を維持することを改めて表明している。政策決定者たちは利下げ期待を大きく後退させようとしているが、利下げはまだ先という意見には賛同する。コアインフレが低下し、過去10年以上に渡って蓄積された金融刺激策に対処するためには、それが正しいと言わざるを得ないという。
経済を恒久的にバランスの取れた世界にするためには、金利が再び自動的に下がらなければならないという考え方は理解できない。なぜなら、インフレを恒久的に安定させたいのであれば、金利はインフレとある種の正の相関を持つべきだからだ。現在の米国は景気後退回避において適切なポジションにあり、インフレ期待がかなり安定している。
FRBが闘って来たいくつかの力が衰え始めていることを考えると、このムードと市場の反応がもう少し続くのは妥当なことだという。インフレのトレンドは改善している。実際、次の展開は、米国よりもむしろ欧州の方が良いニュースになるのではないかと思う。というのも、最近米国で多くのことが起きているが、欧州ではそれが始まったばかりだからだとも指摘した。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
最新人気記事
本日の市況
関連サイト
投資・お金について学ぶ入門サイト
みんなの売買予想、予想株価がわかる資産形成のための情報メディアです。株価・チャート・ニュース・株主優待・IPO情報等の企業情報に加えSNS機能も提供しています。『証券アナリストの予想』『株価診断』『個人投資家の株価予想』これらを総合的に算出した目標株価を掲載。『ブログ』で個人投資家同士の意見交換や情報収集をしたり、売買シミュレーションができる『株価予想』機能も、無料でご利用いただけます。
【ご注意】『みんかぶ』における「買い」「売り」の情報はあくまでも投稿者の個人的見解によるものであり、情報の真偽、株式の評価に関する正確性・信頼性等については一切保証されておりません。 また、東京証券取引所、名古屋証券取引所、China Investment Information Services、NASDAQ OMX、CME Group Inc.、東京商品取引所、堂島取引所、 S&P Global、S&P Dow Jones Indices、Hang Seng Indexes、bitFlyer 、NTTデータエービック、ICE Data Services等から情報の提供を受けています。 日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。 『みんかぶ』に掲載されている情報は、投資判断の参考として投資一般に関する情報提供を目的とするものであり、投資の勧誘を目的とするものではありません。 これらの情報には将来的な業績や出来事に関する予想が含まれていることがありますが、それらの記述はあくまで予想であり、その内容の正確性、信頼性等を保証するものではありません。 これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、投稿者、情報提供者及び企業IR広告主は一切の責任を負いません。投資に関するすべての決定は、利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 個別の投稿が金融商品取引法等に違反しているとご判断される場合には「証券取引等監視委員会への情報提供」から、同委員会へ情報の提供を行ってください。 また、『みんかぶ』において公開されている情報につきましては、営業に利用することはもちろん、第三者へ提供する目的で情報を転用、複製、販売、加工、再利用及び再配信することを固く禁じます。