レポート
配信元:株探ニュース
投稿: 2024/05/24 04:58
米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントが巨額のマージンコールに追い詰められていた2021年3月、ウォール街各社の取引口座から余剰資金を引き出し始めた。同社は当時、ゴールドマン<GS>に約4億7000万ドルを預けていた。しかし、アルケゴスのスタッフは資金を引き出すのではなく、誤ってゴールドマンに送金してしまった。ゴールドマンは直ぐには返金に応じず、資金確保に奔走していたアルケゴスはこのミスで10億ドル近い不足に陥り、経営破綻に至ったという。ブルームバーグが伝えた。
このエピソードは最終的に取引相手に100億ドルの損害を与えたアルケゴスの創業者、フアン被告の公判で明らかになった。同被告は証券詐欺や価格操作などの容疑で起訴されている。
アルケゴスのリスク管理責任者だったベッカー氏は検察側の証人として証言台に立ち、フアン被告の弁護士から反対尋問を受けた。ベッカー氏はゴールドマンへの誤送金について、アルケゴスのオペレーションチームの一員が2021年3月24日に行ったと証言。「このミスのせいで、バンカメ<BAC>での口座残高は約10億ドル減った」と述べた。
アルケゴスは当時、あらゆる取引先から余剰資金を引き出そうとしていた。ジェフリーズのマネジングディレクター、ミランダ氏は先週の証言で、ベッカー氏に電話した当時の様子を語った。
「何が緊急なのか。何があった」と不思議に思ったミランダ氏は、ベッカー氏からアルケゴスには十分なキャッシュがあるとの説明を受けた後、2億4000万ドルの引き出しを認めたという。
ベッカー氏はこれについて、取引量を増やすために銀行に嘘をつき、マージンコールの時間を稼ぐよう指示されたと証言している。アルケゴスは2021年3月25日に130億ドルのマージンコールを想定していたと同氏は証言。その想定にゴールドマンが含まれていたかどうかは不明だ。
ゴールドマンはアルケゴス関連のポジションをいち早く手放すことができたため、この大規模な金融不祥事による傷は軽微で済んだ。アルケゴス最大の取引相手はクレディ・スイスで、フアン被告との取引で55億ドルの損失を出したことが昨年の破綻につながった。
株探ニュース
関連銘柄
銘柄名称
株価
前日比
46.46
(00:59)
+0.40
(+0.87%)
596.11
(00:59)
+14.18
(+2.44%)
この銘柄の最新ニュース
最新人気記事
本日の市況
関連サイト
投資・お金について学ぶ入門サイト
みんなの売買予想、予想株価がわかる資産形成のための情報メディアです。株価・チャート・ニュース・株主優待・IPO情報等の企業情報に加えSNS機能も提供しています。『証券アナリストの予想』『株価診断』『個人投資家の株価予想』これらを総合的に算出した目標株価を掲載。『ブログ』で個人投資家同士の意見交換や情報収集をしたり、売買シミュレーションができる『株価予想』機能も、無料でご利用いただけます。
【ご注意】『みんかぶ』における「買い」「売り」の情報はあくまでも投稿者の個人的見解によるものであり、情報の真偽、株式の評価に関する正確性・信頼性等については一切保証されておりません。 また、東京証券取引所、名古屋証券取引所、China Investment Information Services、NASDAQ OMX、CME Group Inc.、東京商品取引所、堂島取引所、 S&P Global、S&P Dow Jones Indices、Hang Seng Indexes、bitFlyer 、NTTデータエービック、ICE Data Services等から情報の提供を受けています。 日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。 『みんかぶ』に掲載されている情報は、投資判断の参考として投資一般に関する情報提供を目的とするものであり、投資の勧誘を目的とするものではありません。 これらの情報には将来的な業績や出来事に関する予想が含まれていることがありますが、それらの記述はあくまで予想であり、その内容の正確性、信頼性等を保証するものではありません。 これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、投稿者及び情報提供者は一切の責任を負いません。 投資に関するすべての決定は、利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 個別の投稿が金融商品取引法等に違反しているとご判断される場合には「証券取引等監視委員会への情報提供」から、同委員会へ情報の提供を行ってください。 また、『みんかぶ』において公開されている情報につきましては、営業に利用することはもちろん、第三者へ提供する目的で情報を転用、複製、販売、加工、再利用及び再配信することを固く禁じます。