Ｐ＆Ｇが決算受け上昇　値上げよりも販売数量が増加＝米国株個別

（NY時間09:44）（日本時間23:44）
Ｐ＆Ｇ<PG>　166.75（+5.03　+3.11%）

　Ｐ＆Ｇ<PG>が上昇。取引開始前に１０－１２月期決算（第２四半期）を発表し、１株利益、売上高とも予想を上回った。通期のガイダンスも公表し、１株利益は従来の見通しを維持した。予想は上回っている。

　既存事業売上高は販売数量の増加により予想を上回り、成長の大半が値上げによるものだった前四半期までの状況とは一転した。過去３四半期で最大の増加率となった。小売業者が在庫補充のために、食器用洗剤「ドーン」やジレットのカミソリなど必需品を多く購入したことが寄与している。

　シュルテンＣＦＯはインタビューで「消費者はより高額な商品へと移行している。また、イノベーションがグルーミングおよびオーラルケア事業の成長を促進した」と述べた。

　同社は、全身用デオドラントや部位別のカミソリなど、より高価格な新製品を次々と開発。また、小売店の棚に自社製品をより多く陳列し、即席の購買を促そうとしている。同ＣＦＯは「イノベーションを推進すればするほど、消費者はその価値をより強く認識する」と述べている。

　また、同社の最大事業でＴｉｄｅやＳｗｉｆｆｅｒブランドを擁するファブリック＆ホームケア部門、およびペーパータオルやトイレットペーパーを製造する部門でも、２桁の伸びを記録し、売上を押し上げた。一方、ビューティ部門は中国での販売量の減少により打撃を受けた。

（１０－１２月・第２四半期）
・１株利益：1.88ドル（予想：1.86ドル）
・売上高：218.8億ドル　2.1％増（予想：215.5億ドル）
　　ビューティーケア：38.5億ドル（予想：37.5億ドル）
　　グルーミング：17.5億ドル（予想：17.3億ドル）
　　ヘルスケア：32.5億ドル（予想：33.1億ドル）
　　ファブリック＆ホームケア：75.8億ドル（予想：75.1億ドル）
　　ベビー・女性・ファミリーケア：53.0億ドル（予想：51.1億ドル）
・粗利益率：52.4％（予想：52.5％）
・既存事業売上高：3.0％増（予想：2.3％増）
　　ビューティーケア：2％増（予想：0.4％減）
　　グルーミング：2％増（予想：2.5％増）
　　ヘルスケア：3％増（予想：6.0％増）
　　ファブリック＆ホームケア：3％増（予想：3.1％増）
　　ベビー・女性・ファミリーケア：4％増（予想：0.9％増）
・FCF：39億ドル（予想：41億ドル）

（２５年度通期見通し）
・既存事業売上高：3～5％増を維持（予想：3.0％増）
・１株利益：6.91～7.05ドル（予想：6.91ドル）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース