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6月のADP雇用統計、予想外の減少 労働市場の減速を示唆

レポート

配信元:株探ニュース

投稿: 2025/07/02 22:18

*ADP雇用統計(6月)21:15
結果 -3.3万人
予想 9.8万人 前回 2.9万人(3.7万人から修正)

 先ほど発表の6月のADP雇用統計は、民間部門の雇用者数が3.3万人減と、予想外の2年以上ぶりの減少となった。サービス業部門での雇用減が響いた。雇用減を予想していたエコノミストはいなかった。これは労働市場の減速がより深刻になる懸念を高める可能性がある。

 ADPは声明で「解雇は依然として希だが、企業は新規採用に慎重で、離職者の補充も控えており、雇用減に繋がった」と述べた。

 企業は、トランプ政権の貿易政策の影響を警戒し、コスト削減を加速。経済活動の減速に合わせて、人員調整の動きを強めている。サービス業では6万6000人の雇用が減少し、特に専門職・ビジネスサービス、医療、教育分野での落ち込みが目立った。一方、製造業、建設業、鉱業では増加が見られた。中小企業での雇用も減少。

 ADPの報告に基づくと、過去3カ月間の平均雇用増加数は1万8700人と、パンデミック初期以来の低水準となった。他のデータでは、失業者が再就職するまでの期間が長期化しており、人材紹介会社チャレンジャー・グレイ&クリスマスによると、6月の採用計画は2004年以降で2番目の低さだった。そのほか、コンファレンスボードの消費者信頼感指数でも、「仕事が豊富にある」と回答した消費者の割合は、過去4年以上で最低水準となっていた。

 労働市場に減速の兆候があるものの、パウエルFRB議長は「労働市場は依然として堅調」との見解を繰り返している。FRBは今年、インフレに対する関税の影響を見極めるため、利下げを見送っている状況。

 また、賃金の伸びも鈍化。転職者の賃金は前年比6.8%増、同じ職場に留まった人は4.4%増だった。

 明日発表の6月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)の伸びが4カ月ぶりの低水準が見込まれ、失業率は4.3%への上昇が予想されている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

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