エクスペディア、決算受け上昇　米旅行市場に反転の兆し＝米国株個別

（NY時間09:50）（日本時間22:50）
エクスペディア<EXPE>　194.15（+6.54　+3.49%）

　オンライン旅行のエクスペディア<EXPE>が上昇。前日引け後に４－６月期決算（第２四半期）を発表し、１株利益、売上高とも予想を上回った。重要な指標であるグロスブッキングも予想を上回っている。

　ゴランＣＥＯは声明で「業績はＢ２Ｂと広告分野の継続的な強さによって牽引された」と述べた。通期のガイダンスも公表し、グロスブッキングの見通しを上方修正した。

　アナリストは「同社はＢ２Ｃ（企業対消費者）部門の依存度が高く、よりグローバルなＢ２Ｂはすでに成長していたが、今回のガイダンスの上方修正は、上半期に軟化していた米国の旅行市場の反転の兆しと見ている」と述べた。

　また、株価は業務執行の改善と利益拡大に伴い上昇する可能性が高いとの指摘も別のアナリストから出ている。利益拡大のストーリーは勢いを増しており、短期的にはより高いバリュエーションを支えるはずだという。ただ一方、「パフォーマンス改善を継続するにはハードルが高くなっている面もある」とも付け加えている。

（４－６月・第２四半期）
・１株利益（調整後）：4.24ドル（予想：4.09ドル）
・売上高：37.9億ドル　6.4％増（予想：37.1億ドル）
　　小売：24.8億ドル（予想：24.4億ドル）
　　B2B：12.1億ドル（予想：11.8億ドル）
　　トリバゴ：0.98億ドル（予想：0.79億ドル）
　　宿泊：30.4億ドル（予想：29.7億ドル）
　　航空：1.05億ドル（予想：1.11億ドル）
・グロスブッキング：304.1億ドル（予想：297.8億ドル）
・EBITDA（調整後）：9.08億ドル（予想：8.53億ドル）
・FCF：9.21億ドル（予想：7.88億ドル）
・宿泊泊数：1億550万泊（予想：4.62％増）

（通期見通し）
・グロスブッキング：3～5％増（従来：2～4％増）（予想：3.3％増）
・売上高：3～5％増（従来：2～4％増）（予想：3.6％増）
・EBITDAマージン：1.0％ポイント拡大（従来：0.75～1.0％ポイント拡大）

【企業概要】
　ホテル・航空券が予約できるオンライン旅行サイトを運営し、世界の利用者に提供する。また、レンタカー・クルーズ船・保険等の予約サイトも運営する。自社アプリやデスクトップ・モバイル、および業務提携やコールセンター等を通じて旅行業者が製品を販売する。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース