イーライリリー、決算受け上昇　マンジャロ、ゼップバウンドとも好調＝米国株個別

（NY時間11:41）（日本時間00:41）
イーライリリー<LLY>　847.00（+33.47　+4.11%）

　医薬品のイーライリリー<LLY>が上昇。取引開始前に７－９月期決算（第３四半期）を発表し、１株利益、売上高が予想を上回った。通期のガイダンスも上方修正されている。糖尿病薬マンジャロと肥満治療薬ゼップバウンドの売上が予想を大幅に上回った。

　マンジャロとゼップバウンドの合計売上は予想を約１３億ドル上回ったが、このうち大部分は糖尿病治療薬マンジャロの好調によるもの。一方、肥満治療薬ゼップバウンドは競合激化により圧力を受けている。

　肥満治療市場は２０３０年に９５０億ドル規模に達すると予測される中、同社は、最大の競合相手ノボは新規患者獲得を巡り、値引き戦略の多様化や、オンライン診療・処方ネットワークとの提携競争を強化している。

　アナリストは「今回の決算で予想を上回る好結果を発表し、通期ガイダンスも引き上げた。これにより、ＧＬＰ－１市場に対する一部の懸念が払拭され、同社のインクレチン系ポートフォリオの強さが改めて浮き彫りになった」と述べている。

（７－９月・第３四半期）
・１株利益（調整後）：7.02ドル（予想：6.60ドル）
・売上高：176.0億ドル　54％増（予想：160.7億ドル）
　　マンジャロ：65.2億ドル（予想：54.9億ドル）
　　ゼップバウンド：35.9億ドル（予想：33.4億ドル）
　　トルリシティ：10.5億ドル（予想：10.4億ドル）
　　ジャディアンス：9.59億ドル（予想：6.91億ドル）
　　ベルゼニオ：14.7億ドル（予想：15.5億ドル）
　　タルツ：9.02億ドル（予想：9.14億ドル）
　　ヒューマログ：5.99億ドル（予想：5.01億ドル）
　　シラムザ：2.46億ドル（予想：2.40億ドル）
　　スピンラザ：3.74億ドル（予想：3.74億ドル）
　　エムガリティ：1.76億ドル（予想：2.03億ドル）
　　レケンビ：1.21億ドル（予想：1.36億ドル）
・研究開発費：34.7億ドル（予想：34.6億ドル）

（通期見通し）
・売上高：630～635億ドル（従来：600～620億ドル）（予想：616.9億ドル）
・１株利益（調整後）：23.00～23.70ドル（従来：21.75～23.00ドル）（予想：23.27ドル）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

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