レポート
配信元:MINKABU PRESS
投稿: 2025/12/11 11:25
アジア株は上昇も上値重い、FOMC無事通過も来週は米雇用統計と消費者物価指数
東京時間11:06現在
香港ハンセン指数 25666.72(+125.94 +0.49%)
中国上海総合指数 3898.71(-1.78 -0.05%)
台湾加権指数 28407.13(+6.40 +0.02%)
韓国総合株価指数 4153.32(+18.32 +0.44%)
豪ASX200指数 8610.20(+30.84 +0.36%)
アジア株は軒並み上昇、米FOMC無事通過で安堵感が広がっている。ただ、上値は重い。オラクル決算が期待外れだったため時間外でナスダックが下落しており、アジア市場でもハイテク関連の一角が下落している。また、来週に発表される米雇用統計と消費者物価指数への警戒感も高まっている。
FRBは3回連続利下げを実施。パウエルFRB議長は今後はデータ次第だと慎重姿勢を強調するも、利下げ打ち止め感を示唆するものではなかった。市場ではFRBのタカ派化が警戒されていたが、想定ほどではなかった。
香港株は上昇、米利下げを素直に好感。香港は米国に追随し基準金利を4.25%から4.00%に引き下げた。FRBは緩和姿勢維持との見方から来年の香港金利引き下げも期待できる。
豪州株は上昇。きょう発表された豪州11月の雇用統計は失業率が改善したものの、雇用者数が予想に反して減少した。雇用者減少を受け豪中銀が当面金利を据え置くとの見方が広がり、来年早期の利上げ観測は後退している。
上海株は3営業日続落、好調な経済統計を受け支援策期待が後退している。11月は米国以外で輸出の伸びが拡大し貿易黒字が過去最高1兆ドルを突破。CPIは伸びが加速し昨年2月以来の高水準となった。
韓国市場でSKハイニックスが0.7%安。前日にNY市場上場期待で大幅高となったことを受け、韓国証券取引所が「投資注意」に続いて「投資警告」を発令した。今後大幅上昇した場合は取引が1日間停止される。
中国の貿易問題はやや懸念されている。メキシコ政府が中国含む複数のアジアからの1400以上の製品に最大50%の関税を課す法案を可決した。トランプ米大統領からの圧力を受けてのものだろう。
メキシコが対中関税措置を強化したことで、米国による厳しい関税措置が緩和される可能性がある一方、中国から輸出規制や関税措置など報復を招く恐れがあり、メキシコは米中の板挟み状態。
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