レポート
配信元:株探ニュース
投稿: 2023/02/28 11:41
●個別銘柄
○電気自動車(EV)メーカーのテスラ<TSLA>は、2022年第4四半期の納車台数が目標の41万7000台に対して40万5278台となり、目標を達成できませんでした。2022年通期では、当初目標の140万台に対して131万台にとどまりました。
○2022年の販売が低調だったことを受け、テスラは1月後半に値下げを発表しました。
○それから2週間後、今度はフォード・モーター<F>が複数のEVモデルの値下げを発表しました。
○日用品小売りチェーンのベッド・バス&ビヨンド<BBBY>は、資金繰りが懸念されることを明らかにしました。同社は売上高の減少に加えて在庫問題も抱えており、破産法を申請する可能性もあるとの憶測が高まっています。
○S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは、ゼネラル・エレクトリック<GE>からスピンオフする(割り当て比率は保有するGE株3株につき新株1株)GEヘルスケア・テクノロジーズ<GEHC>をS&P500指数に追加し、不動産銘柄のボルネード・リアルティ・トラスト<VNO>を同指数からS&P中型株400指数に移行しました。
○S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは、輸送・物流サービス企業のCHロビンソン・ワールドワイド<CHRW>、精密塗布技術を手掛けるノードソン<NDSN>、食品メーカーのJMスマッカー<SJM>を、2023年2月1日の取引開始前にS&P500配当貴族指数(25年以上連続で増配している企業で構成)に追加しました。
●注目点
○アクティビスト投資家のネルソン・ペルツ氏は、エンターテインメント大手のウォルト・ディズニー<DIS>の取締役の座を狙っています。同氏は8億ドル相当のウォルト・ディズニー株を保有しています。
○銀行大手のウェルズ・ファーゴ<WFC>は、住宅ローンポートフォリオを縮小し、個人や小口融資先向けの新規融資を制限し、また住宅ローンを提供する企業へ貸し付けるコレスポンデント貸付業務から撤退する計画を発表しました。これにより、住宅ローン事業の縮小を図る狙いです。
○ニューヨーク証券取引所(NYSE)が新たな災害復旧システムのテストを実施したところ、2023年1月24日の取引開始前にシステムが適切にリセットされず、その影響で取引開始時に不具合が生じ、84銘柄がストップ安またはストップ高に達して取引が停止される事態となりました。その後、影響を受けた銘柄の取引は再開されました。同取引所では、251銘柄、4341件の取引が無効となったほか、一部の取引が取引は成立したものの高値/安値の設定には反映されない「異常な取引」とみなされました。
●インデックス・レビュー
◇S&P 500指数
S&P500指数は、1月に6.18%上昇して4076.60で月を終えました(配当込みのトータルリターンはプラス6.28%)。12月は3839.50で終え5.90%の下落(同マイナス5.76%)、11月は4080.11で終え5.38%の上昇(同プラス5.59%)、10月は3871.98で終え7.79%の上昇(同プラス8.10%)でした。1月としては3年ぶりの上昇となりました。過去3ヵ月では5.28%上昇(同プラス5.76%)、過去1年では9.72%下落(同マイナス8.22%)でした。
2022年は19.44%の下落(同マイナス18.11%)、2021年は26.89%の上昇(同プラス28.71%)、2020年は16.26%の上昇(同プラス18.40%)、2019年は28.88%の上昇(同プラス31.49%)、2018年は6.24%の下落(同マイナス4.38%)でした。2022年1月3日の最高値からは15.01%下落(同マイナス13.52%)となり、コロナ危機前の2020年2月19日の高値からは20.00%上昇(同プラス25.26%)でした。
1月の日中ボラティリティ(日中の値幅を安値で除して算出)は12月の1.52%から1.45%に下落しました(11月は1.61%)。2022年は1.83%、2021年は0.97%、2020年は1.51%、2019年は0.85%でした。2018年は1.21%、2017年は0.51%(1962年以来の最低)でした。1月の出来高は、12月に前月比8%減少した後、1%減少(営業日数調整後)、前年同月比では9%増加しました。2022年は前年比6%増加、過去1年では前年比10%増加しました。
1月に前日比で1%以上変動した日数は20営業日中9日(上昇が6日、下落が3日)、2%以上変動した日数は1日(上昇)でした。12月は1%以上変動した日数は21営業日中9日(上昇が3日、下落が6日)、2%以上変動した日数は1日(下落)でした。11月は1%以上変動した日数は21営業日中8日(上昇が4日、下落が4日)、2%以上変動した日数は4日(上昇が2日、下落が2日)でした。2022年は、1%以上変動した日数は122日(上昇が59日、下落が63日)、2%以上変動した日数は46日(上昇が23日、下落が23日)となりました。2021年は、前日比で1%以上変動した日数は55日(上昇が34日、下落が21日)、2%以上変動した日数は7日(上昇が2日、下落が5日)となりました。2020年は1%以上変動した日数が109日(上昇が64日、下落が45日)、2019年は1%以上変動した日数が37日(上昇が22日、下落が15日)でした。
1月は20営業日中16日で日中の変動率が1%以上となり(12月は21営業日中17日)、3%以上の変動はありませんでした(12月はなし)。2022年は1%以上の変動が218日、2%以上の変動が89日、3%以上の変動が20日、4%以上の変動が4日ありました。2021年は1%以上の変動が93日、3%以上の変動が3日でした。2020年はそれぞれ158日と34日、2019年はそれぞれ73日と1日、危機に見舞われた2008年はそれぞれ228日(253営業日中)と75日でした。
1月のパフォーマンスが最高となったのは一般消費財で、12月の下落から反転して14.99%上昇しましたが、過去1年間ではなお20.51%の下落となっています。僅差で1月の騰落率2位となったコミュニケーション・サービスは14.23%上昇、過去1年間では27.30%下落、それに続く情報技術は1月に9.26%上昇、過去1年間では16.55%下落となりました。金融は1月に6.70%上昇、過去1年間では6.41%下落、エネルギーは1月に2.71%上昇、1年間では37.31%上昇しました。騰落率最下位となったのは公益事業で、1月に2.04%下落、過去1年間では0.14%下落しました。ヘルスケアは1月に2.03%下落、過去1年間では1.50%上昇しました。
1月は値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を大幅に上回りました。1月の値上がり銘柄数は395銘柄(平均上昇率は10.47%)で、12月の84銘柄(同2.44%)から大幅に増加しましたが、非常に好調だった11月の425銘柄(同8.93%)は下回りました。10%以上上昇した銘柄数は179銘柄(同17.05%)で、12月のゼロ、11月の139銘柄(同15.73%)から増加しました。25%以上上昇した銘柄は22銘柄(同31.82%)で、12月はゼロ、11月は11銘柄(同30.86%)でした。
一方、1月の値下がり銘柄数は107銘柄(平均下落率は3.77%)で、12月の418銘柄(同6.60%)から減少しました(11月は78銘柄(同5.56%))。1月は10%以上下落した銘柄数は6銘柄(同13.34%)と、12月の81銘柄(同14.27%)、11月の12銘柄(同16.18%)から減少しました。25%以上下落した銘柄数はゼロで、12月の3銘柄(同29.11%)、11月の2銘柄(同26.70%)から減少しました。
過去3ヵ月間では、値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の差は縮小しましたが、引き続き値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を大幅に上回りました。値上がり銘柄数は382銘柄(平均上昇率は13.58%)と、12月末の406銘柄(同15.67%)から減少し(11月末は347銘柄(同12.43%))、値下がり銘柄数は120銘柄(平均下落率は7.13%)と、12月末の97銘柄(同8.88%)から増加しました(11月末は156銘柄(同9.30%))。10%以上上昇した銘柄数は215銘柄(平均上昇率は20.16%)と、12月末の278銘柄(同20.04%)から減少し、10%以上下落した銘柄数は27銘柄(平均下落率は17.12%)と、12月末の27銘柄(同19.82%)から横ばいでした。過去3ヵ月間で25%以上上昇した銘柄数は56銘柄(12月末時点は66銘柄)で、3銘柄(同7銘柄)が25%以上下落しました。
2022年通年では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を大幅に上回り、値上がり銘柄数は139銘柄(平均上昇率は22.21%)、値下がり銘柄数は363銘柄(平均下落率は24.58%)でした。10%以上上昇した銘柄数は93銘柄(平均上昇率は30.94%)、10%以上下落した銘柄数は283銘柄(平均下落率は30.02%)でした。2022年通年で41銘柄が25%以上上昇し、162銘柄が25%以上下落しました。2021年通年では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を大幅に上回り、値上がり銘柄数は434銘柄(平均上昇率は34.30%)、値下がり銘柄数は70銘柄(平均下落率は12.01%)でした。10%以上上昇した銘柄数は367銘柄(平均上昇率は39.77%)、10%以上値下がりした銘柄数は36銘柄(平均下落率は19.27%)でした。259銘柄が25%以上上昇し、7銘柄が25%以上下落しました。
※「薄れる長期悲観論、太陽はいずれ昇る (4)」へ続く
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