ダウ先物は反落　米ＰＰＩが予想以上の上昇＝米国株

米株価指数先物（9月限）（NY時間08:42）（日本時間21:42）
ダウ先物　44834（-191.00　-0.42％）
S＆P500　6461.50（-27.25　-0.42％）
ナスダック100先物　23832.00（-114.50　-0.48％）

　きょうの米株価指数先物市場でダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも下落。先ほど発表の７月の米生産者物価指数（ＰＰＩ）が予想以上の上昇となったことで、米雇用統計から米消費者物価指数（ＣＰＩ）までの市場の雰囲気が後退している。米ＰＰＩは前月比０．９％高、前年比で３．３％高と予想を大きく上回った。

　さすがに前日まで高まっていた利下げ期待は後退しており、短期金融市場では完全に織り込んでいた９月の利下げ期待が９５％程度の確率まで低下している。それでも利下げをほぼ確実視しているとも言えるが、少なくとも一部で出ている０．５０％の大幅利下げは無さそうだ。

　米ＰＰＩは前月比で３年ぶりの大幅な伸びとなったが、関税に伴う輸入コスト増を企業が吸収できず、マージンを引き上げたことが押し上げ要因となった。特にサービス価格が前月比１．１％上昇と２０２２年３月以来の大きな伸びとなったことが影響。

　明日は７月の米小売売上高が発表になり、米労働市場の減速が見られる中での米消費動向を占う手掛かりとなる。

　シスコシステムズ<CSCO>が決算を受け時間外で下落。２６年度通期のガイダンスが予想範囲以内に留めたことに物足りなさを感じている模様。

　農業機械のディア<DE>が決算を受け時間外で下落。第４四半期の純利益の見通しを下方修正し、穀物価格が低迷する中、生産者の設備投資が依然として本格化していないことが示された。

　アパレルのタペストリー<TPR>が決算を受け時間外で大幅安。通期のガイダンスで予想を下回る１株利益の見通しを示したことが嫌気されている。関税の負担が押し下げ要因で、通期で１株約０．６０ドルのマイナス効果を織り込んでいる。

　データセンター開発のテラウルフ<WULF>が時間外で大幅高。ＡＩクラウドプラットフォーム運営のフルイドスタック社と高性能コンピューティング（ＨＰＣ）コロケーションに関する１０年契約を２件締結した。これはグーグルが同社に約８％相当の出資を行ったことが背景にある。

　光学部品のコヒレント<COHR>が決算を受け時間外で大幅安。第１四半期のガイダンスについては予想範囲内の見通しに留めていたが、今回の見通しはＡＩ分野の減速を示唆しているとの指摘も出ていた。

（NY時間08:52）（日本時間21:52）時間外
シスコシステムズ<CSCO>　69.13（-1.27　-1.80%）
ディア<DE>　480.40（-33.14　-6.45%）
タペストリー<TPR>　99.86（-13.67　-12.04%）
テラウルフ<WULF>　7.52（+2.06　+37.73%）
コヒレント<COHR>　93.41（-20.60　-18.07%）

アップル<AAPL>　233.00(-0.33　-0.14％)
マイクロソフト<MSFT>　521.60(+1.02　+0.20％)
アマゾン<AMZN>　225.76(+1.20　+0.53％)
アルファベットC<GOOG>　202.26(-0.77　-0.38％)
アルファベットA<GOOGL>　201.27(-0.69　-0.34％)
テスラ<TSLA>　337.02(-2.36　-0.70％)
メタ<META>　774.50(-5.58　-0.72％)
エヌビディア<NVDA>　180.76(-0.83　-0.46％)
ＡＭＤ<AMD>　181.50(-2.92　-1.58％)
イーライリリー<LLY>　662.00(+1.51　+0.23％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース