レポート
配信元:MINKABU PRESS
投稿: 2023/06/26 22:20
先週は調整色が強まった米株式市場だが、投資家は株高を期待した強気オプションに賭けている。そのような中、投資家は持たざるリスクへの意識を高め、AI関連のみならず、景気に敏感な小型株や地銀株まで、上昇を期待した取引が活発化しているとの指摘が聞かれる。
AI関連についてはエヌビディア<NVDA>、インテル<INTC>、AMD<AMD>のコール・オプション(買う権利)の6月の1日平均取引高は130万枚以上に達し、月間では過去最高の取引量を記録。これはナスダックがピークに達した2021年11月以来の高揚感を上回る水準となっている。
オプション市場では悲観と楽観の尺度であるスキュー(ゆがみ)指数が2019年以降で最低水準に低下しており、これは投資家がプットよりもコールに買いを入れていることを示す。
先週は、パウエルFRB議長が利上げ継続を改めて示唆したほか、商業用不動産に対する懸念も高まったことで、こおのところの熱狂が幾分和らいだ。しかし、投資家の多くは、米経済が予想以上に持ち堪え、雇用市場は金利上昇の影響を想定以上に受けておらず、以前は慎重なスタンスを取っていた投資家でさえ、可能性を逃したくないと考え、持たざるリスクを意識しているという。
その中で、物色の矛先が変わり始めているとの指摘が出ている。米大手証券は、2000年のITバブル以降で最も物色の矛先が狭い範囲に留まっており、一部のハイテク株のみがリターンを牽引していると述べていた。しかし、株式市場は昨年秋にすでに底を打ったのではないかという見方が市場に広がりつつあり、ハイテク株から他のセクターへも物色の矛先が広がり始めているという。例えば、ここ数カ月アンダーパフォームしていた小型株のコール・オプションへの需要が急増。投資家は小型株ファンドにも資金を投入しているという。その多くは地銀株やその他、裁量消費関連株で占められている。
市場からは、米株式市場には持たざるリスクへの恐怖が戻ってきた。今後数日間、投資家は消費者信頼感やインフレに関するデータを解析し、経済の健全性を測るだろう」との声も出ている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
関連銘柄
銘柄名称
株価
前日比
113.49
(15:51)
-0.68
(-0.60%)
25.65
(15:51)
-0.45
(-1.71%)
139.17
(15:51)
-0.94
(-0.67%)
この銘柄の最新ニュース
最新人気記事
本日の市況
関連サイト
投資・お金について学ぶ入門サイト
みんなの売買予想、予想株価がわかる資産形成のための情報メディアです。株価・チャート・ニュース・株主優待・IPO情報等の企業情報に加えSNS機能も提供しています。『証券アナリストの予想』『株価診断』『個人投資家の株価予想』これらを総合的に算出した目標株価を掲載。『ブログ』で個人投資家同士の意見交換や情報収集をしたり、売買シミュレーションができる『株価予想』機能も、無料でご利用いただけます。
【ご注意】『みんかぶ』における「買い」「売り」の情報はあくまでも投稿者の個人的見解によるものであり、情報の真偽、株式の評価に関する正確性・信頼性等については一切保証されておりません。 また、東京証券取引所、名古屋証券取引所、China Investment Information Services、NASDAQ OMX、CME Group Inc.、東京商品取引所、堂島取引所、 S&P Global、S&P Dow Jones Indices、Hang Seng Indexes、bitFlyer 、NTTデータエービック、ICE Data Services等から情報の提供を受けています。 日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。 『みんかぶ』に掲載されている情報は、投資判断の参考として投資一般に関する情報提供を目的とするものであり、投資の勧誘を目的とするものではありません。 これらの情報には将来的な業績や出来事に関する予想が含まれていることがありますが、それらの記述はあくまで予想であり、その内容の正確性、信頼性等を保証するものではありません。 これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、投稿者及び情報提供者は一切の責任を負いません。 投資に関するすべての決定は、利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 個別の投稿が金融商品取引法等に違反しているとご判断される場合には「証券取引等監視委員会への情報提供」から、同委員会へ情報の提供を行ってください。 また、『みんかぶ』において公開されている情報につきましては、営業に利用することはもちろん、第三者へ提供する目的で情報を転用、複製、販売、加工、再利用及び再配信することを固く禁じます。