アジア株は軒並み下落、リスク回避姿勢強める　高まる仏政治不安　台湾株独歩高、TSMCにさらなる上昇余地

アジア株は軒並み下落、リスク回避姿勢強める　高まる仏政治不安　台湾株独歩高、TSMCにさらなる上昇余地

東京時間14:02現在
香港ハンセン指数　　 17542.23（-257.38　-1.45%）
中国上海総合指数　 2934.23（-15.70　-0.53%）
台湾加権指数　　　　 23947.59（+391.00　+1.66%）
韓国総合株価指数　 2863.42（+1.19　+0.04%）
豪ＡＳＸ２００指数　　　 7769.70（-52.56　-0.67%）
インドＳＥＮＳＥＸ３０種　 79895.31（-101.29　-0.13%）

アジア株は軒並み下落、仏政治不安が高まっておりリスク回避の動きが広がっている。

仏選挙決選投票は予想外の結果となった。出口調査で左派政党連合の新人民戦線（NFP）が第1党となる見通し、ルペン氏率いる極右政党はまさかの第3党に転落。サプライズだったが、右派でも左派でも政治混乱との見方からフランス売りには変わらず。また、どの陣営も単独過半数に届かない「ハングパーラメント」状態になる可能性が高まっている。

時間外で欧州株は小動きとなっているがロンドン時間に入り下落する恐れがある。きょうのフランス株への警戒からアジア株式市場ではリスク回避姿勢が強まっている。ただ、フランス政治の行き詰まりは既に織り込み済み。リスク回避の動き一巡後は米金融政策の動向に関心が集まるだろう。

前週末の米雇用統計は失業率が悪化し、賃金の伸びが鈍化した。今週発表される米消費者物価指数も弱く、パウエルFRB議長が議会証言でハト派姿勢を示すようであれば、米国の利下げ回数がFRBが想定しているよりも増える可能性がある。一部で、米CPIとパウエルFRB議長発言次第では7月に急きょ利下げに踏み切るとの予想も聞かれる。

香港株は大幅続落、4月26日以来の安値をつけている。医療品や消費者サービス、不動産、カジノ、自動車関連が総じて下落。一方、JDドットコムやバイドゥ、シャオミなどハイテク関連の一角は上昇している。上海株は続落。EUや米国との関係悪化、人民元安、景気回復の遅れなどが懸念されている。

台湾株が独歩高、史上最高値を更新。前週末のナスダック上昇が材料視されており半導体を中心にハイテク関連に買いが集中している。
TSMCは3.9%高、上場来高値を更新。1000台湾ドル大台にしっかり乗せている。米モルガンスタンレーが目標株価を1080台湾ドルから1180台湾ドルに引き上げた。モルガンスタンレーやJPモルガン、野村HDなど相次いでTSMC第2四半期決算に対し楽観的な見通しを示しており、TSMC株の上昇はまだまだ続くか。