レポート
配信元:フィスコ
投稿: 2024/11/09 23:11
*14:31JST 米国株式市場見通し:主要3指数そろって高値更新も貿易摩擦には警戒
来週の米国株は、企業の決算発表がピークアウトするなか、第2次トランプ政権への政策期待とソフトランディング期待を材料に、しっかりの展開となりそうだ。パウエルFRB議長が利下げ継続を示唆したことも追い風となっている。投資家の心理状態を示唆するVIX指数は14pt台と9月以来の水準まで低下しており、投資家心理は良好で楽観ムードが強い。トランプトレードというトレンドが発生しており、主要3指数は高値更新で需給面も良好だ。陶酔感さえ感じられる強い市場環境と言えよう。
一方、トランプ氏は選挙戦で、全ての輸入品に10-20%の一律関税を課し、もともと高い関税を課していた中国製品については60%まで関税を引き上げると主張。第1次トランプ政権時には、中国が大豆など米国産農産物に対して報復関税を課したほか、EUも米国産鉄鋼などに報復関税をかけたことから、今後、中国やEUなどが米国産の農産物や素材、工業製品に報復関税を課すことを示唆する可能性は十分ある。各国との貿易摩擦の影響を市場が織り込んだ場合、関連する農産物、素材などに限らず米株全体のネガティブ材料となろう。
また、市場ではトランプ氏の政策によって2025年にインフレが再加速する可能性があることから、FRBの利下げペースが鈍化するとの見方が伝わっている。8日時点のCMEが提供するFedWatchでは、今年最後の12月FOMCにおいて25bpの引き下げを予想する割合が82%から64%に低下し、据え置き予想が17%から35%に上昇した。FedWatchは要人発言や経済指標で大きく変化しやすい傾向があり、参考程度に見ておいた方がいいものの、利下げペースの鈍化は株の重しとなるため金利動向は注視しておきたい。
経済指標では、13日に10月消費者物価指数、14日に10月生産者物価指数、週次新規失業保険申請件数、週次原油在庫、15日に11月NY連銀製造業景気指数、10月小売売上高、鉱工業生産指数などが予定されている。
主要企業決算は、11日に3Dシステムズ、ユニバーサル、12日にホームデポ、グルーポン、イーストマン・コダック、13日にシスコシステムズ、14日にウォルト・ディズニー、アプライド・マテリアルズなどが予定されている。
<FA>
最新人気記事
本日の市況
関連サイト
投資・お金について学ぶ入門サイト
みんなの売買予想、予想株価がわかる資産形成のための情報メディアです。株価・チャート・ニュース・株主優待・IPO情報等の企業情報に加えSNS機能も提供しています。『証券アナリストの予想』『株価診断』『個人投資家の株価予想』これらを総合的に算出した目標株価を掲載。『ブログ』で個人投資家同士の意見交換や情報収集をしたり、売買シミュレーションができる『株価予想』機能も、無料でご利用いただけます。
【ご注意】『みんかぶ』における「買い」「売り」の情報はあくまでも投稿者の個人的見解によるものであり、情報の真偽、株式の評価に関する正確性・信頼性等については一切保証されておりません。 また、東京証券取引所、名古屋証券取引所、China Investment Information Services、NASDAQ OMX、CME Group Inc.、東京商品取引所、堂島取引所、 S&P Global、S&P Dow Jones Indices、Hang Seng Indexes、bitFlyer 、NTTデータエービック、ICE Data Services等から情報の提供を受けています。 日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。 『みんかぶ』に掲載されている情報は、投資判断の参考として投資一般に関する情報提供を目的とするものであり、投資の勧誘を目的とするものではありません。 これらの情報には将来的な業績や出来事に関する予想が含まれていることがありますが、それらの記述はあくまで予想であり、その内容の正確性、信頼性等を保証するものではありません。 これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、投稿者及び情報提供者は一切の責任を負いません。 投資に関するすべての決定は、利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 個別の投稿が金融商品取引法等に違反しているとご判断される場合には「証券取引等監視委員会への情報提供」から、同委員会へ情報の提供を行ってください。 また、『みんかぶ』において公開されている情報につきましては、営業に利用することはもちろん、第三者へ提供する目的で情報を転用、複製、販売、加工、再利用及び再配信することを固く禁じます。