米雇用統計が強くダウ平均は続落　アマゾンの決算に安心感も＝米国株前半

NY株式4日（NY時間12:13）
ダウ平均　　　35000.68（-110.48　-0.31%）
ナスダック　　　13989.76（+110.94　+0.77%）
CME日経平均先物　27250（大証終比：-160　-0.59%）

　きょうのＮＹ株式市場でダウ平均は続落。朝方発表の１月の米雇用統計が予想を大きく上回る強い内容となったことに株式市場はネガティブな反応を見せている。非農業部門雇用者数（ＮＦＰ）が４６．７万人増と予想（１２．５万人）を大きく上回った。

　今週発表になったＡＤＰ雇用統計で雇用者数が予想外の大幅減少だったことから、この日の米雇用統計も弱い内容が警戒されていた。オミクロン株の感染やそれに伴う事業所の一時閉鎖が影響すると見られていたこともあり、きょうの結果は驚きが大きかったようだ。

　失業率は４％に上昇したものの、完全雇用に近い水準にある。一方、平均時給も予想を上回る伸びとなった。高インフレの長期化懸念を正当化する内容とも言え、ＦＲＢの早期利上げ観測の高まりが株式市場を圧迫するとの見方に繋がっている。

　一方、前日はメタ<FB>の決算を受けた急落が市場全体にネガティブな雰囲気を広めたが、前日引け後に発表のアマゾン<AMZN>の決算がその懸念を払しょくしている。また、メタと同業のスナップ<SNAP>やピンタレスト<PINS>が決算を受けて急伸しており、安心感に繋がっている。メタ固有の問題との見解も出ているようだ。ＩＴ・ハイテク株には買いも見られ、ナスダックはプラス圏での推移を続けている。

　Ｓ＆Ｐ５００企業のうち２７８社が発表を終えており、７８．４％が予想を上回る利益を計上している。ただ、過去４四半期平均の８４％よりは低い。

　フォード<F>が大幅安。前日引け後に１０－１２月期決算（第３四半期）を発表し、半導体不足によるディーラー在庫減で自動車の販売価格が高騰したにもかかわらず、１株利益が予想を下回ったことを嫌気。同社はまた、今年は力強い価格決定力がある１年になると述べる一方、今後１年間の商品相場上昇を警告した。

スナップ<SNAP>　36.89（+12.39　+50.58%）
フォード<F>　17.67（-2.22　-11.16%）

アップル<AAPL>　171.84（-0.84　-0.49%）
マイクロソフト<MSFT>　305.45（+4.20　+1.39%）
アマゾン<AMZN>　3141.78（+364.87　+13.14%）
アルファベットC<GOOG>　2831.38（-21.63　-0.76%）
テスラ<TSLA>　903.80（+12.66　+1.42%）
メタ・プラットフォームズ<FB>　233.28（-4.48　-1.88%）
ＡＭＤ<AMD>　121.43（+1.35　+1.12%）
エヌビディア<NVDA>　240.30（+0.82　+0.34%）
ツイッター<TWTR>　36.40（+1.92　+5.57%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美