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エヌビディア、決算受け時間外で下落 AI投資の持続性への懸念をさらに強める内容=米国株個別

レポート

配信元:株探ニュース

投稿: 2025/08/28 05:59

(NY時間16:58)(日本時間05:58)時間外
エヌビディア<NVDA> 176.26(-5.34 -2.94%)

 エヌビディア<NVDA>が引け後に5-7月期決算(第2四半期)を発表し、株価は時間外で下落。1株利益、売上高は予想を上回ったものの、データセンター部門が予想を下回った。第3四半期のガイダンスも公表し、予想範囲内と,、これまでとは違い低調な売上高見通しを示した。一部のアナリストは600億ドル超を予想していた。今回の慎重な見通しは、AIシステムへの投資ペースが持続不可能ではないかという懸念をさらに強める内容。

 また、中国での苦戦も影を落としている。トランプ政権は最近、一部のAI半導体の対中輸出規制を緩和したが、その猶予措置はまだ収益回復には繋がっていない。4月にトランプ政権は中国向けデータセンタープロセッサの輸出規制を強化し、同社も実質的に市場から締め出された。その後、トランプ政権は方針を一部緩和し、売上の15%を米国政府に還元する条件で一部出荷を認めるとしている。

 一方、中国政府は国内のAIシステムで米国製の技術を排除する動きを強めている。こうした政策の変化により、ウォール街は同社が中国市場でどれだけ売上を回復できるか予測しにくくなっている。あるアナリストは数十億ドル規模の売上を見込む一方、明確になるまで予想を控える専門家もいる。第3四半期の売上見通しについては、アナリスト間で最大150億ドルの開きがあり、同社の歴史上最大級の予想幅となった。

 同社の売上は僅かな大手IT顧客に大きく依存しており、マイクロソフト<MSFT>やアマゾン<AMZN>など巨大データセンター運営企業が売上の約半分を占める。そのためフアンCEOは事業の多角化を図り、新市場への進出や製品ラインの拡大に力を入れている。完全なコンピュータやネットワーク機器、ソフトウェア、サービスの提供も開始した。

 現時点で同社は、AI向けアクセラレーター市場でほぼ独占的な存在となっている。アマゾンによる社内開発やAMD<AMD>のような競合の挑戦も、まだ、市場シェアに大きな影響を与えるには至っていない。だが課題は残る。中国での苦戦に加え、成長を妨げている最大の要因は供給制約。多くの半導体メーカーと同様に、同社も工場を持たず、主に台湾のTSMCに生産を委託している。新技術の量産を拡大することは、いまも続く大きな課題となっている模様。

 なお、次世代チップ「ブラックウェル」は前四半期比17%増。また、追加で600億ドルの自社株買いを承認した。

(5-7月・第2四半期)
・1株利益(調整後):1.05ドル(予想:1.01ドル)
・売上高:467.4億ドル 56%増(予想:462.3億ドル)
  データセンター:411.0億ドル 56%増(予想:412.9億ドル)
   コンピュート:338.4億ドル 50%増(予想:358.7億ドル)
   ネットワーク:72.5億ドル 98%増(予想:50.7億ドル)
  ゲーム:42.9億ドル 49%増(予想:38.2億ドル)
  プロフェッショナル・ビジュアライゼーション:6.01億ドル 32%増(予想:5.32億ドル)
  自動車:5.86億ドル 69%増(予想:5.93億ドル)
  OEM・その他:1.73億ドル 97%増(予想:1.11億ドル)
・粗利益率(調整後):72.7%(予想:72.1%)
・営業利益(調整後):301.7億ドル(予想:293.6億ドル)
・研究開発費:42.9億ドル(予想:44.4億ドル)
・FCF:134.5億ドル 0.2%減

(8-10月・第3四半期予想)
・売上高:529~551億ドル(予想:534.6億ドル)
・粗利益率(調整後):73~74%(予想:73.4%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探ニュース

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