レポート
配信元:株探ニュース
投稿: 2025/10/02 21:26
米株式市場における歴史上最悪の2つのクラッシュ(1929年と1987年)はどちらも10月に発生したが、市場全体のクラッシュリスクは他の月と比べて10月が特別高いわけではないという。バロンズ紙が伝えた。
ただ、最近好調だったセクターに賭けるモメンタム投資家にとっては状況が異なる。これらの人気セクターの一部はクラッシュの危険性が特に高いという。クラッシュリスクに関する2つの学術研究を紹介。
1つ目の研究は市場全体のクラッシュに焦点を当てたもので、10月にダウ平均が1987年のように1日で22.6%下落する確率は0.06%に過ぎないと結論づけた。このごく僅かな確率は他のどの月でも変わらない。
ハーバード大学のガバイ教授は「統計的な偶然にすぎない。10月のクラッシュ確率が他の月より高い理由は特に見当たらない」と指摘している。さらに、1900年以降の弱気相場の開始月を調べると、10月に始まった弱気相場の数は平均を下回っており、10月が特に危険という見方とは一致しない。
◆セクターごとのクラッシュリスク
しかし、市場全体ではなく、個別セクターは安定しているときでもクラッシュ確率が高くなることがある。ハーバード大学の別の研究によると、業界やセクターが市場を大幅にアウトパフォームした後には、クラッシュの可能性が高まるという。
研究では「クラッシュ」を2年間で40%以上の下落と定義づけた。
過去2年間でベンチマーク(S&P500)を100%ポイント上回った業界のクラッシュ確率は53%。125%ポイント上回ればクラッシュ確率は76%に上昇。150%ポイントに至っては80%に達する。
◆特にリスクが高い業界
・独立系発電事業者・エネルギー取引業界
過去2年間でS&P500を200%ポイント以上アウトパフォーム。AES<AES>などが含まれる。
・半導体・半導体製造装置業界
過去2年間でS&P500を128%ポイントアウトパフォーム。代表的銘柄はエヌビディア<NVDA>やブロードコム<AVGO>があるという。上記に基づけば、クラッシュ確率は76-80%の間ということになる。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース
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