レポート
配信元:株探ニュース
投稿: 2025/12/04 23:35
(NY時間09:33)(日本時間23:33)
メタ<META> 665.67(+26.07 +4.08%)
メタ<META>が上昇。取引開始前にザッカーバーグCEOがかつて会社の未来と位置づけたメタバース事業への投資を大幅に縮小する方針と伝わった。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。
メタバース関連部門の2026年予算について最大30%の削減案が協議されており、早ければ1月にもレイオフが実施される可能性があるという。削減対象は、仮想空間サービス「メタ・ホライゾン・ワールズ」やVRヘッドセットを手掛けるクエスト部門を含むメタバース事業全般で、特にVR関連のリアリティ・ラボが中心的に影響を受ける見通し。
ザッカーバーグCEOは今年の予算編成で、全社的に10%の削減を各部門に求めているが、メタバース領域は競争環境が想定ほど加熱していないこともあり、より深い削減が求められたとされる。
同社のリアリティ・ラボは2021年以降で累計700億ドル超の損失を計上しており、投資家からは長年、採算性への懸念や事業整理を求める声が上がっていた。メタバースを巡っては子どもの安全性やプライバシーを巡る批判も根強い。
一方、ザッカーバーグCEOは近年、生成AIやAIチャットボットを支える大規模モデル開発へ注力しており、レイバンとのスマートグラスなど、AI関連のハードウエアとサービスの強化へ軸足を移している。公の場でもメタバースへの言及は激減。
アナリストの中には、同社がメタバース事業を年内に閉鎖すると予測する声もあり、企業全体としてAI優先戦略が一段と鮮明になりつつある。
これとは別に、欧州委員会がメタのメッセージングサービス「ワッツアップ」へのAI機能導入を巡り、新たな競争法調査を計画していると伝わった。英FT紙が関係者の話として報じた。欧州委は今年に入り、メタがワッツアップに「メタAI」をどのように統合したかについて調査を開始する準備を進めていたという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース
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