ダウ先物、米ＣＰＩ受け上昇に転じる＝米国株

米株価指数先物（6月限）（NY時間08:37）（日本時間21:37）
ダウ先物　43025（+114.00　+0.27％）
S＆P500　6068.50（+23.50　+0.39％）
ナスダック100先物　22068.50（+106.00　+0.49％）

　米株価指数先物市場でダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも上昇に転じている。先ほど発表の５月の米消費者物価指数（ＣＰＩ）が、総合、コアとも前月比０．１％上昇と、予想を下回ったことで、市場では年内２回の米利下げ期待が復活。

　市場は、先週の米雇用統計を受けて利下げ期待を後退させ、年内２回の利下げを織り込んでいなかった。しかし、本日の米ＣＰＩを受けてそれが完全に復活している。

　ただ、ＦＲＢは関税の物価への影響を気にしており、利下げへの慎重姿勢に変化はないものと見られる。来週のＦＯＭＣに向けて、委員は今週から発言を控えるブラックアウト期間に入っているが、今後の動向を見極めたいスタンスであろう。

　ロンドンで２日間に渡って行われていた米中協議が終了し、機微な製品の流通を再活性化させる枠組みを策定した。ただし、この枠組みにはトランプ大統領および習主席の承認が必要。トランプ大統領は先ほど投稿で、「中国とのディールが成立した。合意は習氏と私の最終承認次第」と述べた。また、米国の関税率は５５％、中国は１０％になるとも述べている。

　市場はいまのところ、関税に問題自体には落ち着いた反応を示している。関税の影響が実体経済にどう反映されるかを当面は確認したい意向のようだ。

　ニューコア<NUE>やクリーブランド・クリフス<CLF>など鉄鋼株が時間外で下落。米国とメキシコが鉄鋼への５０％関税について、一定量に限り撤廃する方向で合意に近づいていると伝わったことを嫌気。

　ソフトウェア開発のギットラボ<GTLB>が決算を受け時間外で大幅安。決算自体は良好な内容ではあったものの、全体的に物足りない印象となった模様。売上高の大幅な上振れが見られず、成長も期待されたほど強くなかったとの指摘も出ている。

　ゲームソフト販売のゲームストップ<GME>が決算を受け時間外で下落。ハードウェア・アクセサリー部門の売上高が予想を下回った。

　工芸品やビンテージ品のｅコマースを手掛けるエッツィ<ETSY>が時間外で下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価を４３ドルとした。前日終値よりも３０％低い水準。４月以降の株価上昇が５０％を超えたことを受けた措置。

（NY時間08:47）（日本時間21:47）時間外
ニューコア<NUE>　120.56（-4.12　-3.30%）
クリーブランド・クリフス<CLF>　7.66（-0.36　-4.49%）
ギットラボ<GTLB>　42.40（-6.11　-12.60%）
ゲームストップ<GME>　29.35（-0.80　-2.65%）
エッツィ<ETSY>　59.85（-1.98　-3.20%）

アップル<AAPL>　203.76(+1.09　+0.54％)
マイクロソフト<MSFT>　471.27(+0.35　+0.07％)
アマゾン<AMZN>　218.48(+0.87　+0.40％)
アルファベットC<GOOG>　181.20(+1.19　+0.66％)
アルファベットA<GOOGL>　179.86(+1.26　+0.71％)
テスラ<TSLA><TSLA>　335.29(+9.20　+2.82％)
メタ<META><META>　704.50(+2.10　+0.30％)
エヌビディア<NVDA>　144.99(+1.03　+0.72％)
ＡＭＤ<AMD>　124.37(+1.13　+0.92％)
イーライリリー<LLY>　810.00(+2.81　+0.35％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース