ダウ先物が小反発　中東情勢を注視しつつ、本日午後のＦＯＭＣの結果に注目＝米国株

米株価指数先物（9月限）（NY時間08:42）（日本時間21:42）
ダウ先物　42576（+20.00　+0.05％）
S＆P500　6044.25（+5.75　+0.09％）
ナスダック100先物　21994.00（+38.00　+0.17％）

　米株価指数先物市場でダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも反発。中東情勢の最新動向を注視しつつ、市場は本日午後のＦＯＭＣの結果に注目している状況。

　前日はイスラエルとイランの戦闘に米軍も参加するのではとの警戒感から米株式市場は売りが優勢となっていた。両国の攻撃は本日６日目に突入。イランの最高指導者ハメネイ師は「イランは降伏しない」と述べ、米国が紛争に介入すれば「間違いなく取り返しのつかない損害を受けるだろう」と警告していた。

　トランプ大統領は前日、イランに無条件降伏を要求し、「われわれの忍耐は限界に近づいている」と述べていた。大統領はイランに対する軍事オプションを検討しているとの観測が広がっている。

　一方、一部からは「このところの株式市場は上値が重くなっているように感じられるが、それは中東情勢が緊迫化する以前からで、米株のバリュエーションが非常に割高になっており、柔軟性があまりなくなってきている」とのコメントも出ていた。関税や財政の不確実性、債務上限問題なども不安材料として挙げ、「これらの不確実性をすべて吸収できる余地は、現在の市場価格にはあまり織り込まれていない」とも指摘。

　そして、本日のＦＯＭＣだが、政策金利は据え置きが確実視されている。今回はＦＲＢの経済見通しやＦＯＭＣ委員の金利見通し（ドット・プロット）が公表されるが、市場はそちらに焦点を集めそうだ。

　ドット・プロットは年内の利下げ回数を３月時点の２回から１回に減らすと見られているが、市場が２回近い利下げを織り込んでいることを考えると、声明やパウエル議長の会見を含めて、予想以上にタカ派な雰囲気であれば、市場に動揺を招く可能性があるとの指摘も出ている。

　いずれにしろ、想定通りだったとしても、それに対して米株式市場がどのような反応を示すか注目される。

　米鉄鋼最大手のニューコア<NUE>が時間外で上昇。取引開始前に４－６月期（第２四半期）の１株利益の見通しを公表し、２．５５－２．６５ドルと予想（２．３０ドル）を上回る見通しを示した。

　ステーブルコインのサークル・インターネット<CRCL>が時間外で上昇。米上院が前日の夜にステーブルコインを規制する法案を可決したことが好感されている。法案は下院に送付。

　半導体のアナログ・デバイセズ<ADI>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を２７０ドルとした。

　マーベル・テクノロジー<MRVL>が時間外で上昇。同社はＡＩに特化したイベントを開催し、高評価が伝わっている。同社は、２０２８年までのデータセンター関連の総アドレス可能市場（ＴＡＭ）を従来の７５０億ドルから９４０億ドルへ引き上げた。

　バイオ医薬品のバイオメア・フュージョン<BMEA>が大幅安。増資計画を発表した。普通株１株とそれに付随するワラントを１単位あたり２．００ドルで１９４５万単位発行する。

（NY時間08:52）（日本時間21:52）時間外
ニューコア<NUE>　125.35（+3.15　+2.58%）
サークル<CRCL>　153.70（+4.55　+3.05%）
アナログ・デバイセズ<ADI>　230.70（+3.26　+1.43%）
マーベル<MRVL>　73.08（+3.09　+4.41%）
バイオメア<BMEA>　2.12（-0.78　-26.90%）

アップル<AAPL>　196.10(+0.46　+0.24％)
マイクロソフト<MSFT>　477.60(-0.44　-0.09％)
アマゾン<AMZN>　215.20(+0.38　+0.18％)
アルファベットC<GOOG>　177.62(+0.39　+0.22％)
アルファベットA<GOOGL>　176.24(+0.29　+0.16％)
テスラ<TSLA><TSLA>　317.63(+1.28　+0.40％)
メタ<META><META>　699.10(+1.87　+0.27％)
エヌビディア<NVDA>　144.54(+0.42　+0.29％)
ＡＭＤ<AMD>　128.67(+1.57　+1.24％)
イーライリリー<LLY>　792.30(+1.06　+0.13％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース