ダウ先物は上昇　上値追い再開　最高値まであと僅か＝米国株

米株価指数先物（9月限）（NY時間08:40）（日本時間21:40）
ダウ先物　43393（+87.00　+0.20％）
S＆P500　6163.75（+16.75　+0.27％）
ナスダック100先物　22544.25（+83.25　+0.37％）

　米株価指数先物市場でダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも上昇。貿易協議はまだ未知数なものの、イスラエルとイランの停戦合意で中東情勢がひとまず一服する中、米株式市場は上値追いを再開している。Ｓ＆Ｐ５００は２月に付けた過去最高値まであと僅かに迫っている状況。

　この動きが正当化されるのかは見解が様々出ているものの、第２四半期末を前に米株式市場のムードは高まっているようだ。Ｓ＆Ｐ５００は４月に関税リスクがピークを迎えた際の安値から２２％超上昇。関税リスクはその後やや和らいでいるものの、ウォール街の一部では懐疑的な見方も多い。

　「中東の紛争、トランプ関税、および大型減税・歳出法案が財政赤字に与える影響、私が注視している様々なマクロ要因を見ると、この状況が継続するとは思えない」と述べている。

　一方、今回の上値追いのリード役はＩＴ・ハイテク株だが、一部からは、貿易や地政学的な懸念が徐々に後退する中、大型ＩＴ・ハイテク株と景気敏感セクターへの投資意欲が戻っているとの指摘が出ている。貿易戦争や地政学的な懸念が一夜にして市場の意識から後退し、いまのところはマクロの経済指標も、米株式市場のセンチメントに大きな重しとはなっていないようだと述べている。

　半導体のマイクロン・テクノロジー<MU>が決算を受け時間外で上昇。ＤＲＡＭの売上高が過去最高を記録し、ＡＩツールの開発や運用に使用される高帯域幅メモリ（ＨＢＭ）は前四半期比で約５０％の増収となった。ＨＢＭなどの部品に対する需要が高まり、同社は、こうしたソフトウェアがより複雑化する中で、メモリ需要が増え続けると見込んでいる。

　特殊化学のＨＢフラー<FUL>が決算を受け時間外で大幅高。通期の１株利益およびＥＢＩＴＤＡの見通しも上方修正した。

　投資銀行のジェフリーズ<JEF>が決算を受け時間外で下落。１株利益が予想を下回った。経済・地政学的な混乱で活動が抑制される中、投資銀行および資本市場部門の減収が響いた。

　広告マーケティングのザ・トレードデスク<TTD>が時間外で下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価を従来の７４ドルから６８ドルに引き下げた。

　インテリア家具のミラーノル<MLKN>が決算を受け時間外で上昇。１株利益、売上高とも予想を上回った。第１四半期のガイダンスも公表し、予想を上回る売上高見通しを示した。

（NY時間08:50）（日本時間21:50）時間外
マイクロン<MU>　128.90（+1.65　+1.30%）
ＨＢフラー<FUL>　61.82（+5.86　+10.46%）
ジェフリーズ<JEF>　54.50（-1.42　-2.54%）
ザ・トレードデスク<TTD>　67.50（-2.30　-3.30%）
ミラーノル<MLKN>　19.25（+1.63　+9.25%）
アキュイティー<AYI>　315.00（+27.51　+9.57%）

アップル<AAPL>　201.04(-0.52　-0.26％)
マイクロソフト<MSFT>　494.15(+1.88　+0.38％)
アマゾン<AMZN>　213.04(+1.05　+0.50％)
アルファベットC<GOOG>　173.56(+2.07　+1.21％)
アルファベットA<GOOGL>　172.59(+1.91　+1.12％)
テスラ<TSLA><TSLA>　326.91(-0.64　-0.20％)
メタ<META><META>　713.59(+4.91　+0.69％)
エヌビディア<NVDA>　156.40(+2.09　+1.35％)
ＡＭＤ<AMD>　147.19(+3.79　+2.64％)
イーライリリー<LLY>　796.99(+4.69　+0.59％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース