ダウ先物は３４１ドル安　ただ、全般的にポジティブな雰囲気＝米国株

米株価指数先物（9月限）（NY時間08:48）（日本時間21:48）
ダウ先物　44873（-341.00　-0.76％）
S＆P500　6392.25（-4.00　-0.06％）
ナスダック100先物　23331.00（+20.25　+0.09％）

　きょうの米株価指数先物市場、ダウ先物は３４１ドル安。Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００は横ばい。ダウ先物については、ＩＢＭ<IBM>とユナイテッドヘルス<UNH>の下げが指数先物を圧迫している。

　ＩＢＭ<IBM>は注目されていたソフトウェア部門の売上高が予想を下回り、投資家の期待を裏切る格好となったことが嫌気されている模様。一方、ユナイテッドヘルスは、自社のメディケア（高齢者向け公的医療保険）に関する業務について、米司法省からの刑事および民事の要請に対応していると発表し、過去２年間に報道されていた調査が事実であることを確認したことが嫌気されている。

　また、先ほど発表の米新規失業保険申請件数が予想を大きく下回り、雇用の底堅さを示したことで米国債利回りが上昇していることも米株式市場を圧迫している。

　ただ、株式市場は全般的にポジティブな雰囲気が続いている。日米の合意に続き、ＥＵも１５％で決着できるのではとの期待が市場を支援。特に１５％という数字が見えてきていることで投資家の安心感に繋がっているようだ。

　長引く貿易戦争への懸念を和らげ、世界市場全体の上昇を後押ししている。関税が企業収益に深刻な影響を与える前に、米国が現実的な対応を取ると期待している。一部からは、「現在の高揚感は、ＥＵと米国の間で貿易協定が結ばれるとの期待が明確に背景にある。日本との合意の翌日に起きており、リスクオンの流れを後押ししている」との声も聞かれる。

　ＩＴ・ハイテク株については、アルファベット<GOOG><GOOGL>が、通期の設備投資計画を当初よりも拡大させ、発表直後は時間外でネガティブな反応も見せていたが、正当化されるとの見解も出て、次第に買いが優勢となっていることがサポートしている。また、それにより半導体関連銘柄が上昇しており、ナスダックをサポート。

　ただ、テスラ<TSLA>は決算を受け時間外で下落。１株利益、売上高とも予想を下回った。売上高は少なくとも過去１０年で最も急激な減収となっている。マスクＣＥＯの決算説明会で、ＥＶの優遇措置の終了により今後四半期は「厳しい」局面になる可能性を示したことも重石に。

　通信キャリアのＴモバイルＵＳ<TMUS>が決算を受け時間外で上昇。１株利益、売上高とも予想を上回った。月額契約の携帯電話サービスにおいて、予想を上回る８３万人の新規顧客を獲得している。

　ブリトーなどメキシコ料理のファストフード店を展開するチポトレ・メキシカン・グリル<CMG>が決算を受け時間外で大幅安。既存店売上高の減収が予想以上だった。通期のガイダンスも公表し、既存店売上高の伸びを下方修正している。

（NY時間08:58）（日本時間21:58）時間外
ＩＢＭ<IBM>　265.08（-16.93　-6.00%）
ＴモバイルＵＳ<TMUS>　244.00（+10.07　+4.30%）
チポトレ<CMG>　45.86（-6.92　-13.11%）

アップル<AAPL>　213.75(-0.40　-0.19％)
マイクロソフト<MSFT>　505.77(-0.10　-0.02％)
アマゾン<AMZN>　229.71(+1.42　+0.62％)
アルファベットC<GOOG>　199.11(+7.60　+3.97％)
アルファベットA<GOOGL>　197.87(+7.64　+4.02％)
テスラ<TSLA><TSLA>　310.30(-22.26　-6.69％)
メタ<META><META>　718.44(+4.86　+0.68％)
エヌビディア<NVDA>　172.27(+1.49　+0.87％)
ＡＭＤ<AMD>　159.53(+0.88　+0.55％)
イーライリリー<LLY>　799.75(+0.86　+0.11％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

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