ダウ先物は続落　関税への懸念再び　米雇用統計で利下げ期待復活　アマゾンが下落＝米国株

米株価指数先物（9月限）（NY時間08:58）（日本時間21:58）
ダウ先物　43910（-395.00　-0.89％）
S＆P500　6308.75（-65.50　-1.03％）
ナスダック100先物　23080.25（-284.75　-1.22％）

　きょうの米株価指数先物市場でダウ先物が続落しているほか、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００も下落。特にナスダック１００は大幅安となっている。

　米株式市場は、大規模なトランプ関税による成長見通しへの懸念を再び引き起こしている。トランプ大統領は１０％の基礎的関税や、米国と貿易黒字を持つ国への１５％以上の関税を含む新たな措置を発表。国際貿易の再構築を進める中で、成長とインフレへの影響が、ＡＩ主導の強気相場を打ち消し始めている。エコノミストの推計によると、施行されれば平均関税率は１５．２％に上昇。これは昨年の２．３％から大幅上昇したことになる。

　また、先ほど７月の米雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数（ＮＦＰ）が予想を下回った。失業率も４．２％に上昇。特に、ＮＦＰの前回分が当初の１４．７万人増から１．４万人増に下方修正されたことは、すご過ぎる驚きではある。

　米株価指数先物は発表前から下落していたが、数字を受けてさらに下げ幅を拡大。ただ、売りが一巡すると、発表前の水準に戻している。今週のＦＯＭＣで後退していた早期利下げ期待が復活しており、短期金融市場では１０月利下げと年内２回の利下げを完全に織り込む動きが復活している。

　もちろん、トランプ大統領からのパウエル議長への批判も早速出ている状況。

　また、アマゾン<AMZN>が決算を受けて売りが強まっていることもＩＴ・ハイテク株中心の本日の米株式市場を圧迫している。アマゾン・ウェブ・サービシズ（ＡＷＳ）の売上高が予想を若干上回る程度に留まったことや、第３四半期の営業利益の見通しが予想を下回ったことが嫌気されている模様。ＡＩ競争での投資負担が大き過ぎるのではとの懸念から投資家心理が冷やされている。

　アップル<AAPL>が決算を受け時間外で上昇。アイフォーンが予想を上回る売上高を示したほか、サービス部門の売上高も予想を上回った。苦戦が続いていた中国でも予想を上回る売上高を示した。

　ソーシャルメディアのレディット<RDDT>が決算を受け時間外で大幅高。広告収入が予想以上に伸び、過去最高の四半期利益を計上した。また、第３四半期のガイダンスも公表し、予想を上回る売上高見通しを示した。

　仮想通貨交換業者のコインベース・グローバル<COIN>が決算を受け時間外で大幅安。１株利益が予想を下回ったほか、売上高も予想を下回った。取引、サブスク＆サービスとも予想を下回っている。第３四半期のガイダンスでもサブスク＆サービス部門の売上高は予想を下回る見通しを示した。

（NY時間09:08）（日本時間22:08）時間外
レディット<RDDT>　186.14（+25.55　+15.91%）
コインベース<COIN>　337.19（-40.57　-10.74%）

アップル<AAPL>　212.40(+4.83　+2.33％)
マイクロソフト<MSFT>　532.75(-0.75　-0.14％)
アマゾン<AMZN>　216.46(-17.65　-7.54％)
アルファベットC<GOOG>　189.22(-3.64　-1.89％)
アルファベットA<GOOGL>　188.35(-3.55　-1.85％)
テスラ<TSLA>　305.19(-3.08　-1.00％)
メタ<META>　761.50(-11.94　-1.54％)
エヌビディア<NVDA>　173.95(-3.92　-2.20％)
ＡＭＤ<AMD>　169.90(-6.41　-3.64％)
イーライリリー<LLY>　751.50(+11.43　+1.54％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美


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