ダウ先物は小動き　エヌビディアの決算に冷静な反応　焦点はＦＲＢに＝米国株

米株価指数先物（9月限）（NY時間08:42）（日本時間21:42）
ダウ先物　45713（+71.00　+0.16％）
S＆P500　6503.00（+7.00　+0.11％）
ナスダック100先物　23650.75（+22.00　+0.09％）

　きょうの米株価指数先物市場でダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも小動き。エヌビディア<NVDA>の決算が注目されたが、市場は冷静な反応を示している。データセンター部門の売上高が予想を下回ったほか、第３四半期の売上高も控えめな見通しを示した。

　市場ではＡＩ需要の頭打ちの懸念を呼び起こす内容との受け止めから、エヌビディア株は時間外で軟調な動きとなっているものの、ＩＴ・ハイテク株全体へは波及していない。

　一部からは　「賢明な投資家はノイズを見抜く。エヌビディアは決算日に軟調に推移しがちだが、その後に市場が内容を消化してから本格的に上昇することも多い」との声が出ている。

　また「株価がすぐに反転しないようなら、市場は一旦消化局面に入る可能性がある。エヌビディアは依然最高値付近で取引されており、少なくとも今回の決算が次の上昇の引き金になるとは考えにくい。今後はＡＩよりもむしろＦＲＢの動向に左右されると見ている」との指摘も出ていた。

　そのＦＲＢだが、前日同様に雰囲気に変化はない。短期金融市場では次回９月ＦＯＭＣでの利下げの確率は８３％程度で織り込んでいる。年内については９月を含めてあと２回か３回を織り込む動き。２回は完全に織り込み、３回は１６％程度の確率。９月ＦＯＭＣに関しては、それまでに発表になる米雇用統計や米消費者物価指数（ＣＰＩ）待ちといった状況。また、ＦＲＢの独立性に対しても、変わらずに懸念材料となっている。

　目先は、明日の７月のＰＣＥ価格指数を市場は注目。ＦＲＢが重要視しているインフレ指標だが、コア指数で前年比２．９％が見込まれている。先日発表の米生産者物価指数（ＰＰＩ）のデータから、サービス価格、とりわけポートフォリオ運用手数料など金融サービスが主因となる見通し。

　ＨＰ<HPQ>が決算を受け時間外で下落。好決算ではあったものの下げに転じている。経済の不透明感やトランプ関税措置に伴うコスト高への投資家の懸念は払拭できていないとの評価のようだ。

　クラウドを活用したビッグデータの保管分析サービスを手掛けるスノーフレーク<SNOW>が決算を受け時間外で大幅高。前日引け後に５－７月期決算（第２四半期）を発表し、１株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の製品売上高の見通しを上方修正している。

　ディスカウントストアのダラー・ゼネラル<DG>が決算を受け時間外で上昇。既存店売上高が予想を上回ったほか、１株利益も予想を上回った。通期のガイダンスも公表し、既存店売上高と１株利益の見通しを上方修正している。関税やインフレへの懸念を和らげる内容となった。

　サイバーセキュリティのクラウドストライク<CRWD>が決算を受け時間外で下落。好決算ではあったものの、年ベース経常収益（ＡＲＲ）の伸びが鈍化していた点が嫌気されている模様。

（NY時間08:52）（日本時間21:52）時間外
ＨＰ<HPQ>　27.00（-0.11　-0.41%）
スノーフレーク<SNOW>　227.30（+26.91　+13.43%）
ダラー・ゼネラル<DG>　115.75（+4.55　+4.09%）
クラウドストライク<CRWD>　408.86（-13.75　-3.25%）

アップル<AAPL>　230.96(+0.47　+0.20％)
マイクロソフト<MSFT>　508.50(+1.76　+0.35％)
アマゾン<AMZN>　229.04(-0.08　-0.03％)
アルファベットC<GOOG>　208.18(-0.03　-0.01％)
アルファベットA<GOOGL>　207.56(+0.08　+0.04％)
テスラ<TSLA>　349.77(+0.17　+0.05％)
メタ<META>　747.78(+0.40　+0.05％)
エヌビディア<NVDA>　181.27(-0.33　-0.18％)
ＡＭＤ<AMD>　168.30(+1.17　+0.70％)
イーライリリー<LLY>　735.05(+0.88　+0.12％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース