ダウ先物は上昇　ＦＯＭＣ後の荒い値動きを経て、再びＩＴ・ハイテク株に買い　インテルが大幅高＝米国株

米株価指数先物（12月限）（NY時間08:46）（日本時間21:46）
ダウ先物　46534（+169.00　+0.36％）
S＆P500　6703.00（+44.25　+0.66％）
ナスダック100先物　24732.25（+267.00　+1.09％）

　きょうの米株価指数先物市場、ダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも上昇。前日のＦＯＭＣを受けた米株式市場は目まぐるしい値動きとなっていたが、本日は買い優勢で始まりそうだ。

　ＦＲＢが利下げ再開を決定し、今後も追加利下げを示唆したことで、投資家は再びお気に入りのＩＴ・ハイテク株に資金を振り向けているようだ。

　ＦＯＭＣ後の会見でパウエル議長は今回の利下げを「リスク管理的な利下げ」と表現し、投資家が期待していた大幅利下げ観測には水を差していた。ただ、ＦＯＭＣ委員は年内あと２回の利下げ、２６年は１回の利下げを見込んでいたが、短期金融市場では来年の夏までに計１．００％以上の利下げを見込んでいる。

　一部からは「今回の０．２５％ポイントの利下げは明確なシグナルだ。軟化する労働市場と根強い高インフレがＦＲＢを行動に駆り立てたが、そのペースは段階的。これは転換ではなく、慎重な一歩に過ぎない」との声も聞かれる。

　さらに、「投資家にとっては劇的な展開ではない。ＦＲＢは綱渡りをしており、今後のインフレと雇用の指標が次の一手を決定づけるだろう」とも付け加えた。

　前日の下落にもかかわらず、Ｓ＆Ｐ５００とナスダックは週次でそれぞれ０．２％高、０．５％高を維持しており、Ｓ＆Ｐ５００は過去７週間で６週の上昇、ナスダックは３週連続の上昇となる見込み。

　インテル<INTC>が時間外で大幅高。取引開始前にエヌビディア<NVDA>が同社株を５０億ドル相当取得すると伝わった。両社はＰＣおよびデータセンター向けの半導体を共同開発することで合意。

　アルファベット<GOOG><GOOGL>が時間外で反発。中国当局がグーグルのＯＳ「アンドロイド」を巡る独占禁止法の調査を打ち切る決定を下したと伝わった。英ＦＴ紙が伝えた。

　バイオ医薬品の８９バイオ<ETNB>が時間外で急騰。スイスのロシュが最大３５億ドルで同社を買収すると発表した。肥満症や関連疾患の治療市場への参入に向けた新たな動きとなる。

　決済サービスのペイパル<PYPL>が時間外で上昇。アルファベット<GOOG><GOOGL>傘下のグーグルが、同社とネット通販分野で提携すると発表した。

　情報分析ソフトのパランティア<PLTR>が時間外で上昇。同社は英国とＡＩソフトの活用拡大を巡り、英国防省と新たな契約を締結するほか、２０３０年までに総額１５億ポンドの対英投資を実施する方針と伝わった。

（NY時間08:56）（日本時間21:56）時間外
インテル<INTC>　32.42（+7.52　+30.20%）
８９バイオ<ETNB>　15.07（+6.99　+86.51%）
ペイパル<PYPL>　70.10（+1.48　+2.16%）
パランティア<PLTR>　170.13（+1.80　+1.07%）

アップル<AAPL>　239.31(+0.32　+0.13％)
マイクロソフト<MSFT>　512.00(+1.98　+0.39％)
アマゾン<AMZN>　232.60(+0.98　+0.42％)
アルファベットC<GOOG>　252.44(+2.59　+1.04％)
アルファベットA<GOOGL>　252.22(+2.69　+1.08％)
テスラ<TSLA>　429.12(+3.26　+0.77％)
メタ<META>　780.70(+4.98　+0.64％)
エヌビディア<NVDA>　174.72(+4.43　+2.60％)
ＡＭＤ<AMD>　151.95(-7.21　-4.53％)
イーライリリー<LLY>　762.99(+2.86　+0.38％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース