ダウ先物は小幅高　ＡＩを巡って見方様々　米政府閉鎖を巡る動きにも注目＝米国株

米株価指数先物（12月限）（NY時間08:39）（日本時間21:39）
ダウ先物　46696（+59.00　+0.13％）
S＆P500　6724.50（+9.50　+0.14％）
ナスダック100先物　24876.25（+49.00　+0.20％）

　きょうの米株価指数先物市場、ダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも上昇。エヌビディア<NVDA>とオープンＡＩの提携をきっかけに、市場ではＡＩ業界の循環的な性質への懸念が強まっている。先行きの好材料が株価に織り込み済みとの見方から、前日はオラクル<ORCL>とともに下落していた。

　ＡＩ関連への信認がなお問われる中、マイクロン<MU>は好決算を発表したものの時間外で失速。一部の投資家は、パウエル議長が前日の講演で高めのバリュエーションに言及したこともあり、利益確定を進めている可能性も指摘されている。

　一方、ストラテジストからはＡＩ関連に強気な声も出ている。「現在はＡＩ主導の強気相場で、今後も続く可能性が高い。まず、バブルではない。ＩＴバブル以降のナスダックのアウトパフォームはＳ＆Ｐ５００に対するより良好なファンダメンタルズに支えられており、それは今後も続くだろう」と述べた。

　また、「ＡＩへの投資サイクルはまだ初期段階にある。株式市場が企業の設備投資や成長見通しを評価し続ける限り、この流れは続くはずだ」とも指摘している。

　市場は政府閉鎖を巡る動きにも注目。トランプ大統領は９月３０日の期限前に、閉鎖回避の可能性があった民主党のシューマー上院院内総務とジェフリーズ下院院内総務との会談を取り止めた。

　アナリストは「この会談の中止により、来週の期限で資金が枯渇し、２０１８－１９年の冬以来となる最初の政府閉鎖が起きるのではないかとの懸念が新たに高まった」と述べている。

　ＧＭ<GM>が時間外で上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を８１ドルに引き上げた。前日終値よりも３８％高い水準。北米での事業マージンに対する予想を上回る見通しを背景に挙げている。

　リチウム開発を手掛けるカナダのリチウム・アメリカズ<LAC>が急伸。トランプ政権が株式持ち分取得を目指していると伝わった。

　アマゾン<AMZN>が時間外で上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の２４５ドルから２８０ドルに引き上げた。前日終値よりも２７％高い水準。同社のクラウド部門、アマゾン・ウェブ・サービス（ＡＷＳ）への強気な見方が背景にある。

　アドビ<ADBE>が時間外で下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価を従来の５２０ドルから４５０ドルに引き下げた。それでも前日終値からは２４％高い水準。デジタルメディア部門の年ベース経常収益（ＡＲＲ）の伸び鈍化を理由に挙げている。

（NY時間08:49）（日本時間21:49）時間外
マイクロン<MU>　165.46（-0.95　-0.57%）
ＧＭ<GM>　60.01（+1.43　+2.44%）
リチウム・アメリカズ<LAC>　5.15（+2.08　+67.75%）
アドビ<ADBE>　356.84（-4.94　-1.37%）

アップル<AAPL>　255.06(+0.63　+0.25％)
マイクロソフト<MSFT>　510.50(+1.27　+0.25％)
アマゾン<AMZN>　224.00(+3.29　+1.49％)
アルファベットC<GOOG>　252.38(+0.04　+0.02％)
アルファベットA<GOOGL>　251.83(+0.17　+0.07％)
テスラ<TSLA>　428.56(+2.71　+0.64％)
メタ<META>　757.51(+2.11　+0.28％)
エヌビディア<NVDA>　179.02(+0.59　+0.33％)
ＡＭＤ<AMD>　162.07(+1.17　+0.73％)
イーライリリー<LLY>　746.98(0.00　0.00％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース