ダウ先物が小幅高　米政府機関閉鎖の出口見えず＝米国株

米株価指数先物（12月限）（NY時間08:41）（日本時間21:41）
ダウ先物　46979（+21.00　+0.04％）
S＆P500　6793.25（+4.50　+0.07％）
ナスダック100先物　25225.50（+40.75　+0.16％）

　きょうの米株価指数先物市場、ダウ先物、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００とも小幅高での推移。２週目に入った米政府機関閉鎖の行方を見極めようとするムードが広がっている。

　前日に上院が１１月２１日までのつなぎ予算案の５回目の投票を実施したが、またもや否決された。採決はほぼ党派ラインに沿って行われ、可決には共和党に加えて少なくとも民主党議員８名の賛成（計６０票）が必要。

　トランプ大統領は月曜夜、自身のＳＮＳに改めて閉鎖の責任は民主党にあると主張。「民主党の失敗した医療政策やその他の問題で協力する用意はあるが、その前に政府を再開させるべきだ」と述べた。

　トランプ大統領は「民主党と良い方向に進む可能性のある交渉をしている」と発言していたものの、民主党のシューマー上院院内総務（ニューヨーク州選出）は「事実ではない」と否定した。シューマー氏は投稿で、「もし共和党がようやく腰を据えて、米国の家庭のために医療制度を前進させるつもりがあるなら、民主党はそれを実現する用意がある」と述べた。

　閉鎖は本日で７日目に入り、９月の米雇用統計など主要経済指標の公表が遅延されている。このため、次回のＦＯＭＣの判断に必要なデータが不足する状況となっている。さらに、労働市場やインフレへのリスクが依然として高い中で、閉鎖の長期化とデータ空白が重なることも懸念される状況。

　ＩＢＭ<IBM>が時間外で上昇。同社がＡＩスタートアップのアンソロピック社の大規模言語モデル「クロード」シリーズを自社ソフトウェア群に統合すると発表したことが材料視されている。

　ＮＹ証券取引所の親会社インターコンチネンタル・エクスチェンジ（ＩＣＥ）<ICE>が時間外で上昇。選挙、経済指標、スポーツ、文化などについての予測を売買する予測市場プラットフォームを手掛けるポリマーケットに２０億ドルを出資する交渉を進めていると伝わった。

　コロナビールなどアルコール飲料を手掛けるコンステレーション・ブランズ<STZ>が決算を受け時間外で上昇。１株利益、売上高とも予想を上回った。ビール出荷量も予想ほどは落ち込まなかった。通期のガイダンスも公表し、前回の見通しを維持している。

　カナダの鉱山開発のトリロジー・メタルズ<TMQ>が時間外で急騰。米政府が同社の株式１０％を取得すると発表した。アラスカ州での重要なエネルギー・鉱業プロジェクトの確保が目的で、出資額は３５６０万ドルに上る。

ＩＢＭ<IBM>　299.00（+9.58　+3.31%）
ＩＣＥ<ICE>　163.90（+4.84　+3.04%）
コンステレーション・ブランズ<STZ>　145.46（+6.75　+4.87%）
トリロジー・メタルズ<TMQ>　7.36（+5.27　+252.15%）

アップル<AAPL>　256.13(-0.56　-0.22％)
マイクロソフト<MSFT>　528.24(-0.33　-0.06％)
アマゾン<AMZN>　221.45(+0.55　+0.25％)
アルファベットC<GOOG>　249.85(-1.66　-0.66％)
アルファベットA<GOOGL>　248.72(-1.71　-0.68％)
テスラ<TSLA>　448.41(-4.84　-1.07％)
メタ<META>　718.25(+2.59　+0.36％)
エヌビディア<NVDA>　186.63(+1.09　+0.59％)
ＡＭＤ<AMD>　214.47(+10.76　+5.28％)
イーライリリー<LLY>　847.55(+2.50　+0.30％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース