ダウ先物、ナスダック１００とも上昇　米ＣＰＩは予想外の伸び鈍化＝米国株

米株価指数先物（3月限）（NY時間08:42）（日本時間22:42）
ダウ先物　48492（+252.00　+0.52％）
S＆P500　6832.00（+53.50　+0.79％）
ナスダック100先物　25232.50（+333.75　+1.34％）

　きょうの米株価指数先物市場、ダウ先物が上昇しているほか、Ｓ＆Ｐ５００、ナスダック１００も上昇。ＩＴ・ハイテク株に買い戻しが入り、ナスダック１００を押し上げ。本日は反発して始まりそうな気配となっている。

　先ほど発表の米消費者物価指数（ＣＰＩ）は総合指数で前年比２．７％、コア指数で２．６％と予想外の伸び鈍化となった。ただ、市場も発表直後こそ追加利下げ期待を高める動きを見せたものの、数字の割には動きは限定的。

　今回は政府機関閉鎖の影響でデータの信頼性が通常より低い可能性が事前に指摘されていた。１０月分のデータの多くが収集できなかったうえ、１１月分も閉鎖の影響で収集が遅れた。そのため今回は前月比はない。月次の変化が公表されていないため、何がこの結果をもたらしたのか判断しにくい面があるようだ。短期金融市場でも直ぐに発表前の水準に戻しているが、来年は２回の利下げで変わらず。

　ＩＴ・ハイテク株の時間外での上昇については、前日引け後のマイクロン<MU>の決算が安心感を与えているようだ。予想を大きく上回る１株利益および売上高の見通しを示していた。ＡＩ関連からの需要急増と供給不足により、値上げをしやすくなっていることを示唆する内容。

　ただ、ＡＩブームの最前線に立つ企業の高水準の株価や積極投資を今後も正当化できるのか投資家の疑問は根強い。「ＡＩによる売上高や利益、キャッシュフローへの影響は依然として限定的で、熱狂に見合うリターンを本当に生み出せるのかという懸念は根強くある」との声も聞かれる。

　トランプ大統領が所有するＳＮＳを運営するトランプ・メディア＆テクノロジー<DJT>が時間外で大幅高。同社とＴＡＥテクノロジーズが、６０億ドル超の評価となる合併に関する最終契約を締結したと発表。全て株式交換による取引。

　バイオ医薬品のインスメッド<INSM>が時間外で大幅安。副鼻腔疾患の治療薬の中期臨床試験が失敗したと発表。

　食料品配送のインスタカート（メイプルベア）<CART>が時間外で下落。米連邦取引委員会（ＦＴＣ）が同社に対し、民事調査要請（ＣＩＤ）を送付したと報じられた。ＦＴＣはインスタカートの価格設定ツール「エバーサイト」に関する情報を求めている。

　資源探査のセーブル・オフショア<SOC>が時間外で急騰。米運輸省のパイプライン・危険物安全局（ＰＨＭＳＡ）が、カリフォルニア州のサンタ・イネス・ユニットとペントランド・ステーション・ターミナルを結ぶパイプラインについて、複数の州をまたいで輸送する州際パイプラインに該当すると判断した。あわせて同パイプライン・システムを「稼働中（アクティブ）」とみなしていると通知されたことも明らかにしている。

（NY時間08:52）（日本時間22:52）時間外
マイクロン<MU>　258.46（+32.94　+14.61%）
トランプ・メディア<DJT>　13.23（+2.76　+26.34%）
インスメッド<INSM>　172.80（-25.66　-12.93%）
インスタカート<CART>　42.95（-2.70　-5.91%）
セーブル・オフショア<SOC>　8.05（+2.77　+52.46%）

アップル<AAPL>　272.78(+0.94　+0.35％)
マイクロソフト<MSFT>　480.13(+4.01　+0.84％)
アマゾン<AMZN>　224.74(+3.47　+1.57％)
アルファベットC<GOOG>　303.01(+4.95　+1.66％)
アルファベットA<GOOGL>　301.74(+5.02　+1.69％)
テスラ<TSLA>　477.49(+10.23　+2.19％)
メタ<META>　655.12(+5.62　+0.87％)
エヌビディア<NVDA>　173.86(+2.92　+1.71％)
ＡＭＤ<AMD>　203.84(+5.73　+2.89％)
イーライリリー<LLY>　1042.00(+0.21　+0.02％)

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース