ダウ平均は前日付近まで下げ渋る＝米国株後半

NY株式18日（NY時間15:40）
ダウ平均　　　33439.98（+19.21　+0.06%）
ナスダック　　　12656.48（+155.91　+1.25%）
CME日経平均先物　30860（大証終比：+270　+0.87%）

　ＮＹ時間の終盤に入ってダウ平均は下げ渋っており、前日付近での推移となっている。きょうのＮＹ株式市場でダウ平均は軟調な推移が見られていたものの、ナスダックは続伸。ＩＴ・ハイテク株には資金流入が続いている。取引開始前にローガン・ダラス連銀総裁の「まだ利上げ停止の論拠が見当たらない」との発言が伝わり、短期金融市場で６月利上げ確率が上昇しており市場を圧迫。

　ただ、市場には全体的に安心感が広がっている。投資家は米債務上限問題の協議の行方を見守っているが、議会指導者とバイデン大統領が合意に達し、デフォルト（債務不履行）を回避できると引き続き期待している。マッカーシー下院議長は「デフォルト（債務不履行）に陥るとは考えていない」と述べているほか、バイデン大統領も「デフォルトを回避できると確信している」と述べていた。

　米債務上限問題に関しては何も具体的な進展は伝わっていないが、バイデン大統領がＧ７広島サミットから帰国後、何らかの決定が出ると期待されているようだ。マッカーシー下院議長は来週下院で合意内容を討議すると述べていた。

　取引開始前に発表になったウォルマート<WMT>の決算も安心材料に繋がった。既存店売上高が予想を上回ったほか、先行きに慎重さも滲ませていたが、通期の１株利益の見通しを上方修正している。今週はライバルのターゲット<TGT>が売上げ動向の軟化を警告し、ホーム・デポ<HD>は消費者の反動減を理由に通期の利益見通しを下方修正していた。ただ、きょうのウォルマートの決算はひろまず安心感に繋がっているようだ。

　米地銀株に買い戻しが続いていることもムードを高めている。前日に買戻しを強めていた注目のパックウェスト<PACW>は本日も上昇。

　ネットフリックス<NFLX>が上昇。同社はきのう、広告付き低価格プランの月間アクティブユーザー（ＭＡＵ）が導入後６カ月で５００万人に達したとイベントで発表した。

　マイクロン・テクノロジー<MU>が上昇。日本政府から２０００億円の支援を受け、同社の広島工場で次世代ＤＲＡＭの生産を目指すと伝わった。

　ゲーム開発のテイクツー・インタラクティブ<TTWO>が大幅高。人気のアクション・アドベンチャー・ゲーム「グランド・セフト・オート（ＧＴＡ）」シリーズの最新作投入時期を示唆したことが買い手掛かり。

　クラウドを活用したビッグデータの保管分析サービスを手掛けるスノーフレーク<SNOW>が上昇。検索スタートアップのＮｅｅｖａ社を買収するための交渉を進めていると伝わった。

　サービスナウ<NOW>が５日続伸し、昨年８月以来の５００ドル台を回復。同社は今週開催したアナリスト説明会で、長期的な売上高見通しを下方修正した一方で、利益の見通しは引き上げた。同社はこれに先立ち、マイクロソフト<MSFT>との提携を発表し、顧客に生成ＡＩソフトウェアツールへのアクセスを提供することを明らかにしている。

　情報分析ソフトのパランティア・テクノロジーズ<PLTR>が大幅高。著名ファンドマネジャーのキャシー・ウッド氏が率いるアーク・インベストメントの上場投信（ＥＴＦ）が前日に１２６万株を購入したことを明らかにした。

ウォルマート<WMT>　151.08（+1.55　+1.03%）
ネットフリックス<NFLX>　371.67（+31.71　+9.33%）
マイクロン<MU>　67.51（+2.59　+3.98%）
テイクツー・インタラクティブ<TTWO>　140.14（+15.12　+12.09%）
スノーフレーク<SNOW>　184.33（+10.31　+5.92%）
サービスナウ<NOW>　509.74（+16.82　+3.41%）
パックウェスト<PACW>　5.73（+0.17　+2.97%）
パランティア<PLTR>　11.74（+1.49　+14.50%）

アップル<AAPL>　174.61（+1.92　+1.11%）
マイクロソフト<MSFT>　317.67（+3.67　+1.17%）
アマゾン<AMZN>　117.57（+2.07　+1.79%）
アルファベットC<GOOG>　123.55（+2.07　+1.70%）
テスラ<TSLA>　176.28（+2.42　+1.39%）
メタ・プラットフォームズ<META>　246.07（+3.58　+1.48%）
ＡＭＤ<AMD>　107.54（+3.79　+3.65%）
エヌビディア<NVDA>　315.98（+14.20　+4.71%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美